「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編」のあらすじ・見どころ

1. 概要

漫画「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編」は、大ヒットした竜騎士07氏の原作同人ノベルゲームを鈴羅木かりん氏がコミカライズした作品。
全八編(番外編的な性質の「暇潰し編」も入れて数えた場合)からなる長大な作品の最初の一編。
作品全体は壮大な物語である中、「鬼隠し編」単体でも良質なホラー作品として成立している。2005年から2006年まで『ガンガンパワード』で連載された作品で全2巻。

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登場人物紹介

前原圭一(まえばら・けいいち)

本編「鬼隠し編」の主人公にして、全八編の全体の物語でも最重要キーマンの一人。
基本的には直情的で熱血な少年。ある出来事をきっかけに東京から雛見沢(ひなみざわ)村へ引っ越してきた経緯があるが、面白い性格もあって村にも「部活」にも溶け込んでいる。
ギャグ的なノリもこなすが、実は成績優秀で頭の回転が速い。様々な局面で、言葉の力により周囲を巻き込んでいく特性は、「部活」メンバーから「口先の魔術師」と呼ばれたりもしている。

竜宮レナ(りゅうぐう・れな)

本編のヒロインの一人で、圭一の同級生。
「かぁいいもの」に目がなく、「かぁいい」と感じた物を「お持ち帰り」しようとしては暴走したりもする面白い少女。
反面、料理の腕は一級品で優しく献身的な朗らかさを備えている。
普段のほんわかとした少女像と、冷静沈着でリアリストな大人の女性としての二面性を持っていて、物語全体のギアが入ってくる(全八編の)後半では彼女が持つ冷静さや、状況分析能力の高さが、状況を打破するキーにもなってゆく。

あらすじ

昭和58年。東京から両親と共に地方の寒村・雛見沢(ひなみざわ)村へ転居した少年・前原圭一(まえばら・けいいち)は、同級生の竜宮レナ(りゅうぐう・れな)や「部長」の園崎魅音(そのざき・みおん)、年下の北条沙都子(ほうじょう・さとこ)、古手梨花(ふるで・りか)らと共に「部活」と称する活動に興じたりして楽しい「日常」を過ごしていた。
村人たちとも打ち解けたものを感じていた圭一だったが、ある日、レナの趣味の「宝探し」に付き合って村外れの廃棄物の山を訪れた折に、写真家の富竹ジロウと出会い、村にまつわるいくつかの「話」を聞くことになる。
かつて雛見沢で予定されていたダム建設計画とその最中に発生した未解決のバラバラ殺人事件とは、いったい何なのか。好奇心から、雑誌の束から5年前に発生した事件の概要を知る圭一だったが、その頃から友だちや村の人たちが違って見えてくる。
事件の存在自体を否定する、レナや魅音といった「部活」メンバーたち。やがて浮かび上がってくる村にまつわる様々な不穏な事象。「鬼隠し」と呼ばれる謎の失踪事件とは。昨年失踪した同級生とは。「オヤシロさま」とは。
謎が謎を呼ぶ中、やがて、豹変(ひょうへん)が訪れる。「日常」から、「非日常」へ。友だちが、世界が、すべてが、狂い始めていく。

見どころ

キレがある演出が作品の見どころの一つです。
「嘘だッ!!!」という台詞はとても有名なので、本作にまだ触れたことがない方でも、「何か有名な作品の台詞なんだな」くらいには認識していた方も多いのではないでしょうか。
この「嘘だッ!!!」という台詞は、本作「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編」で「日常」が「非日常」に切り替わる瞬間に、強力な演出と共に発せられるものです。
該当のシーンをはじめて読んだ時はけっこうビックリすると思います(笑) 「嘘だッ!!!」のシーンは原作ゲーム、アニメ版、それぞれで印象的に演出されているのですが、この漫画版の演出も漫画という媒体ならではの演出になっていて、一見の価値があります。

感想

「日常」パートから「非日常」パートへの切り替わりが印象的な作品なのですが、「日常」パートの頃の何気ない表現が、物語が「非日常」に切り替わってからは別な意味合いとして「裏返る」のが、とても高い構成力を感じさせる作品です。
具体的には、ヒロインの竜宮レナは台詞の語尾に「……かな?……かな?」とつける癖を持っているのですが、これが「日常パート」の時は「カワイイ」、あるいは一昔前の「萌え」な要素に読者には映るのですが、物語が「非日常」パートに切り替わってからは、この「……かな?……かな?」が読者にどう映るかというと……。
どのような印象を抱かれるかは、是非ぜひ実際に読んで感じてみてください。
読者の頭を殴りつけてくるような瞬間の瞬発力がありつつ、全体では非常に綿密に構成されている物語ですので、触れやすい漫画という媒体で、あなたも一世を風靡した『ひぐらし』ワールドのはじまりを体験してみて頂けたらと思います。

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