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最悪の展開へと物語が運ぶ「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」

概要

漫画「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」は「竜騎士07(原作)」、「鈴木次郎(作画)」による大人気ホラーサスペンスコミックスである。2005年から2006年にかけてスクエアエニックス刊の「月刊Gファンタジー」で連載された。同人サークルである07th Expansionが製作した同人ゲーム「ひぐらしのなく頃に」の第3作目となる表題で連載された。

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登場人物

前原圭一

直感的で熱い男。好奇心が旺盛で、行動派。
追い詰められると精神が薄弱であり感情が非常に不安になってしまうが、村全体の悪弊を打ち破る「新しい風」と呼ばれるほどにまで成長する。

園崎詩音

園崎魅音の双子の妹で、髪型は姉の魅音とはやや異なる。緑色の髪の毛で顔は魅音とそっくりなので、服装や髪型を一緒にしてしまったら完全に見分けがつかなくなるほどである。「エンジェルモート」というファミレスでウェイトレスのアルバイトをしている。

北条沙都子

「厄醒し編」の主人公であり、「祟殺し編」のヒロイン。
大災害を生き延びたが、その大災害での精神的ショックで廃人となる。

竜宮レナ

仲間たちとの行動に失望し、仲間に相談せずに自分自身の力で行動したことが悲劇をもたらすことになる。
過ちを犯すこともあったが、ある「奇跡」を起こし前原圭一と一緒に「新しい風」へと成長していく。

古手梨花

年少ではあるが家事全般が得意であり、料理のレパートリーも非常に豊富である。小柄であり自分自身が貧乳であることを密かに気にしており、部活仲間で一番の巨乳を持つ魅音に嫉妬することもある。

あらすじ

本作品は大人気「ひぐらしのなく頃に」シリーズの第三作目となる物語である。物語の舞台となるのは雛見沢と呼ばれる人口2000人未満の非常に小さな村落である。この村に代々伝わる「綿流し」という風習を中心にして話は展開される。時代としては1983年(昭和58年)を舞台に選んでおり、現代の物語とはややかけ離れる。場所も昭和ならではの田舎にある村落が舞台なので現代の若者にとってはあまり馴染みのない場所となっている。今回の作品ではメインとなるキャラクターは主に前原圭一と北条沙都子である。そんな中で、圭一はある日、同じ部活動のメンバーである沙都子が自身に課せられている運命や逆境に負けることなく必死に毎日を生きていることを知り、ぜひ沙都子の力になりたいと決意するようになる。しかし、沙都子の叔父が雛見沢に帰ってきた。沙都子の叔父はろくでもない人間で沙都子に対して虐待をしているのであった。圭一はそのことを学校で知ることとなる。沙都子の両親は昔事故で亡くなっているために、雛見沢の村の人々はダム計画を推進していた沙都子の両親が「オヤシロさまの祟り」に遭ったのだと言った。そして唯一沙都子の味方であった兄の悟史は失踪している。このように沙都子の現在の状況を踏まえて物語は進んでいく。

見どころ

本作品の見どころとしては、「ひぐらしのなく頃に」シリーズでこれまで焦点が当てられていなかった北条沙都子にスポットを当てた物語であるために、シリーズの内容や背景を理解する上で非常に重要な物語となっている。なので、これまでのストーリーと照らし合わせながら読むとより楽しめるだろう。そして、本作を読むと沙都子の健気さやかわいらしさに新たに気づくことになると思われる。そこで見どころとしては、沙都子の過去に着目しながら読んでもらいたい。

感想

本作品は沙都子の過去や置かれている状況を重視した内容となっている。これまで沙都子はどちらかというとストーリーの脇役であったことが多いのだが、今回初めてピックアップされて新たに判明した真実も多くあったためにシリーズ全体を通しても非常に重要な作品であったように感じる。しかし、まだまだ明らかとなっていない部分も多くあるために今後の展開は非常に気になるところではあるだろう。そして何より今作を通じて、沙都子の置かれている状況に同情してしまう。

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