未だ底知れぬ巨大な縦穴「メイドインアビス」見どころ・あらすじ紹介

最終更新日:2019-12-25

作品概要

漫画「メイドインアビス」は竹書房の「WEBコミックガンマ」にて連載中の、つくしあきひとによるファンタジー漫画。2019年12月現在コミック8巻まで刊行。2017年7月から全13話のアニメが放映された。2020年1月7日より「劇場版メイドインアビス深き魂の黎明」(PG-12)が公開予定となっている。

登場人物紹介

リコ

本作の主人公。探窟家見習いで“赤笛“の少女。アビスの底を目指し消息不明となった、世界で数人しかいない“白笛”の探窟家ライザを母に持つ。孤児院で生活しながら自身も白笛を目指している。好奇心旺盛でアビスに対する熱意は人一倍強い。アビスに執着するあまり、孤児院に納めるはずの遺物を黙って自分の物にしてしまうなど、無謀な行動も目立つ問題児である。知識も豊富で異物目録をすべて暗記しており、発想力による迅速な判断で冒険中の危機を打開し、厳しい決断をすることもあるが、周囲の状況に取り乱すなど感情の起伏が激しい面もある。料理が得意。

レグ

もう1人の主人公。アビスの中でリコを襲ったベニクチナワを退治した際に、機能停止したのをリコに拾われたが、名前や自身の素性など一切の記憶を失っていた。リコによって昔飼っていた犬からレグと命名される。少年の姿をしたロボットであり、アビス深層からやって来たのではないかと推測されている。強靭な肉体でアームは40m以上も伸び、掌から熱線を発射するなどの能力がある。真面目でやさしく純粋な性格。感情表現豊かで、涙もろく幽霊を怖がる一面もある。自分が何者であるのかを知るため、危なっかしいリコを守るため、アビスの底を目指す。

ナナチ

第10話で登場するアビス内で初めて言語を理解する生物で「成れ果て」と呼ばれる存在。全身が被毛で覆われウサギのような長い耳をしている。冷静で大人びており、外科手術や薬学にも精通するほどに賢い。口癖は「んなぁ~」で一人称は「オイラ」。深界四層でリコとレグを見つけ興味本位で観察していたところ、リコが重傷を負ったために2人を助け出会うこととなった。

あらすじ

1900年前の孤島で直径約1000メートル、深さ不明の超巨大な縦穴が発見される。アビスと呼ばれるその大穴は異質な生態系が独自に息づいており、現人類の技術を遥かに超えた人工物である「遺物」が数多く存在していた。

穴の外とは理の大きく異なるこの縦穴は階層ごとに分かれており、深層と地上では特殊な力場の影響によって時間の流れさえも異なることが確認されている。底知れぬ未知の領域アビスは人々を魅了し、その全貌を求めて深層に挑む彼らはいつしか「探窟家」と呼ばれるようになった。

そんなアビスの縁にある街オースの孤児院で暮らす探窟家見習いのリコは、世界に数人とされる「白笛」で偉大な探窟家の母を目指し、日々奮闘していた。ある日の探窟でロボットの少年レグと出会い、共に孤児院で過ごすことになる。

レグと共に2か月を過ごした頃、アビスの大穴からリコの母親であるライザの白笛と封書が打ち上げられた。そこには「奈落の底で待つ」と書かれた紙と、さらに未知の領域である深層の生物情報、そしてレグに良く似たロボットのような絵が描かれていた。

リコは母親に会うため、レグは自分の正体を探るために、2人は巨大なアビスの底を目指して旅立つことになる。

見どころ

予測もつかない世界に足を踏み入れる不安と高揚感。次に何が起きるのか全く想像がつかない手に汗握る緊張と、その先を知りたい、見てみたい!という探求心。生物はおろか植物や気候に至るまで発見と危険の連続で、綿密な設定と展開に魅了されます。

「アビスの呪い」と呼ばれる負荷現象によって、階層を重ねれば重ねるほどに状況が厳しくなり、数々の試練を乗り越える2人の奮闘には息をのむばかり。そして可愛らしいイラストと異なり、かなり深刻でヘビィな展開が多いのも作品の特徴です。

ピンチに誰かが助けてくれるような都合の良い展開もなく、心が張り裂けそうな悲しい過去や事実が明かされることも。そういったダークファンタジーな要素も本作の特徴的な魅力と言えるでしょう。

感想

ダークでシリアスな展開が好みだと入りやすいかな、という印象です。凄惨な事実とそれを取り巻く人の想いが一層かなしみを深くさせるというような……。

アビスの呪いの描写もなかなかエグいので、毒で瀕死になりながらも「毒が体中にまわる前に腕を切り落とす」などの決断と展開もあります。4層あたりでこうなのに、もっと先に進んだら一体どうなってしまうのかと心労が溜まって疲れるのにアビスの謎が気になってしまう。そんな異質で絶対的な困難に直面するリコとレグたちを支えるのが、各層で出会うキャラクターたちで、彼らの過去や想いもストーリーに深みを与えています。

残酷なシーンもありますが敬遠せず、一度体験してみてほしいなと思う作品です。好きでも読んでいて憂鬱になることがありますが、最後まで付き合いたいと思う漫画です。