古代ギリシャを題材とした「ヒストリエ」デビュー前から構想を温めていた岩明均渾身の作品!

最終更新日:2019-12-20

作品概要

漫画「ヒストリエ」は「岩明均」による大人気歴史系コミックスである。2004年から講談社の「月刊アフタヌーン」にて連載された。全11巻。そして2010年に第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞を受賞し、2012年には第16回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。

登場人物紹介

エウメネス

本作品の主人公であり、カルディアの有力者であるヒエロニュモスの次男として生まれた。ヒエロニュモスのもとで育ち、エウメネスは幼い頃から飛びぬけて利発的で周囲の大人たちから神童として噂されて成長していった。

ヒエロニュモス(先代)

エウメネスの養父で、カルディアの名手。街の顔役ではあるが、スキタイ人などを捕らえ奴隷として売りさばくなどの裏の商売も行っている。エウメネスと出会ったきっかけとしてスキタイ人を奴隷として捉える際、実の母親の惨殺死体を見ながらも動じなかったエウメネスの肝の据わった様子を高く評価し、自分の息子として育てることを決めた。

フィリッポス2世(アンティゴノス)

マケドニア王国を統括している隻眼の王。ペリントス商人の「アンティノゴス」という名前を名乗ってカルディアの開城交渉に出向いたときにエウメネスと出会う。一代でマケドニア王国を強大な国に育て上げた隻眼の英傑。

アリストテレス

スパイ容疑がかかり逃亡していた哲学者。逃亡中にエウメネスと出会い意気投合する。古代ギリシア文明において大賢人であり、フィリッポスとはかねてよりの友人。マケドニアにて「ミエザの学校」の開設に着手する。

あらすじ

時代は紀元前343年、舞台は北東ギリシャのトラキア地方に位置する都市国家であるカルディア。
カルディアは同じくギリシャの北西にあるマケドニア王国から軍勢の包囲を受けていた。国王のフィリッポス2世は全ギリシャ統一を目論んでおり、フィリッポス2世によって鍛えられた重装兵士軍団が隊列を組んで城塞都市を取り囲む。その強固な軍勢に立ち入る隙などなく、成すすべがないように思われたがそこに一人の青年が隊列の間を平然とくぐりぬけて城門まで辿り着くのである。それが本作品の主人公であるエウメネスである。エウメネスはギリシャを取り巻く情勢を冷静に分析して隊列による包囲は示威行動に過ぎないということを見抜いて、そこから自身の巧みな話術をもってして固く閉じられていた城門を開けさせ、街に入ることに成功する。
ペリントスの商人「アンティノゴス」と偽りカルディアの開城交渉に出向いていたマケドニア王国の王フィリッポスはエウメネスの才覚を見抜き家臣に迎え入れる。
これをきっかけにエウメネスは様々な人と出会い成長していく。

見どころ

エウメネスが様々な苦難に直面しながらも、もって生まれた機智や身体能力で鮮やかに乗り越え成長していく姿が心を揺さぶられます。様々な経験と人との出会いが彼を変えていきます。裕福な家庭環境で育つも、家臣に裏切られたことにより、父は殺され、自身は奴隷の身へと叩き落される。しかしまた自身の並外れた能力を持って這い上がってゆく姿は必見です。そんな苦境に立たされながらもエウメネスの飄々とした態度に、卓越した機智・冷徹な戦略・身体能力、ほかにも様々な人並外れた能力を発揮するエウメネスに心奪われます。

感想

歴史上の人物が多く登場するこの物語は、歴史好きの人にはたまらない作品になっているのではないでしょうか。各キャラクターも魅力的に描かれており、読み手をひきつけます。岩田均先生がデビュー前から構想を温めていた作品とのことで、非常に奥深い作品となっております。是非一読してみることをお勧めします!