「マイホームヒーロー」の両親の殺人は果たして正しい選択だったのか?(ネタバレ注意)

こんにちは、こなんです。今回は、マンガ「マイホームヒーロー」について紹介していきたいと思います。先が読めない騙し合い、そして殺害。そんな娘を守ろうとする両親の思い。それはなぜなのか考えていました。導き出した答えは「殺害を犯した両親は本当に正しい判断だったの?」というものでした。それでは私なりの考えを紹介していきたいと思います。

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概要

山川直輝原作であり、朝基まさし作画による日本のマンガ。講談社の週刊ヤングマガジンで2017年26号より連載がスタートしており、今も連載中。

あらすじ

全ての始まり

推理小説好きなどこにでもいる父の鳥栖哲雄は、久しぶりに再会した娘の零花と会う。しかし娘の零花の顔に暴力の痕跡を発見する。零花の生活を心配した父の鳥栖哲雄は彼女の私生活を調べ始めるが、その最中に同棲していた娘の恋人の男の暴力、そして妻の歌仙の実家の財産を奪うために近づいている恋人の男性をいうことを知る。

哲雄の動きを知り零花の殺害を仄めかした零花の恋人に、娘の身を案じた哲雄は襲いかかり殺してしまうのだった。しかしその殺した男は犯罪組織の一員。哲雄は組織に捕まりながら、更に闇に引きずり込まれていく。

推理小説好きなサラリーマンが父親の愛だけで動く、「死」と隣り合わせのサスペンスホラーマンガ。

主要人物紹介

鳥栖家の両親の殺人は果たして正しいのか?巻数ごとに振り返ってみる

第1巻のあらすじ

哲雄は久しぶりに再会した娘の零花に暴力の痕跡を見つける。一緒に住んでいる男に殴られたのかと聞いたが、娘は拒否し帰られてしまった。

次の日、零花が危ないと思い会社を休み娘の部屋に。部屋にいると、零花の彼氏みたいな男が帰ってくる。慌ててクローゼットに隠れる哲雄。その男が電話で話している、零花の祖父の財産が目当てだということを聞いてします。更には、その半グレの男は過去にも2人ほど女を殺していたことがわかる。

誰もいないと油断している麻取延人に、不意打ちに股間を殴り、苦しみ弱っている延人に電子ジャーで頭を殴打し殺してしまう。

そこに妻がやってきて

「バレなきゃいんじゃない?」

とここから家族 vs 半グレ(犯罪組織)の戦いが始まっていく。

第2巻のあらすじ

妻と死体の処理を進める哲雄、重曹を使い隠ぺい工作を進めます。何か事件に関わっていると怪しく思われている半グレから、電車から降りたところで拉致されてしまう。
「何を隠している?」と暴力をふるいながら哲雄に拷問。

リーダー格で、頭もキレるそんな恭一から疑われていられる。何とか前もって準備していた妻との準備でその場から逃れることができた。

何とか逃れることができた哲雄は、恭一に、

「僕と組みませんか?」と自ら持ちかけ、4日以内に延人を見つけ出さないと殺される可能性が高い条件で組むことに。

第3巻のあらすじ

半グレ組織は哲雄に弱みを握らせるために死体を解体させられる映像を撮られます。完全に弱みを握られ人生が詰んだ状態に…

半グレ組織には延人が、まだ生きているという情報を流すために、延人そっくりに変装し歩く姿をSNSにアップ。
鳥栖家はここから恭一に全ての罪をなすりつけるよう計画を立てていきます。

第4巻のあらすじ

まず妻の歌仙が行動に出ます。恭一の情報を知るため、恭一の実家に。実家には彼の母親と出会い、しかし母親からは何も情報を聞くことができず、更には実家にも帰らず息子の所在も分からないと作戦は失敗に終わります。

一方犯人探しをしている、恭一はALSライトを手に入れ零花の部屋を確かめようとした。緑色に光る特殊なライトで照らせば、結婚や指紋が鮮明に浮かび上がるのです。哲雄は何とかALSライトとブラックライトをすり替え無事に凌いだ。恭一と手を組み、期限の4日が過ぎ2人はアジトのキャンピングカーに。

数年前の半グレ組織での現金輸送車の犯人は延人と恭一というメールを送り、恭一をハメていく。

第5巻のあらすじ

一世一代の勝負にでた鳥栖家。
まず半グレ組織は延人の家を探りすぐに金が見つかり、次は恭一の部屋に。

組織で部屋に行き金庫の中身を確認するが、彼が稼いだであろう金はありましたが強奪事件のものとは番号が一致しませんでした。
しかし、その奥からは見知らぬ紙袋が。そこから出てきたのは延人の骨…

今まで必死に溜め込んでいた金は全て没収され、恭一は組織に連行。鳥栖の容疑は晴れたため、今日までの1日を忘れることを条件に解放されます。

しかし恭一は最後の悪あがきと逃亡し、偶然に鳥栖家にハメられた家への侵入の証拠を見つけてしまう。高飛びする前に、哲雄の罪を延人の父の麻取義辰に全てぶちまけます。
そして麻取の父はALSライトで零花の部屋を。疲れ果てていた哲雄と遭遇。

哲雄は、

「全て僕がやりました」

と自分が自首すれば全て終わると思い告白。

第6巻のあらすじ

自首をさせるほど麻取はあまくなく、哲雄はもちろん家族全員を殺すと。それにまた哲雄の父親魂が付き、麻取と争いに。しかし両者ともに喧嘩をほとんどしてこなかったため、決め手がなくグダグダ状態に…

そんなサラリーマンを1人も殺せない麻取は、ナイフを掴み自分の腹を刺し自殺を試みる。この状況で麻取が死んでしまうと、哲雄が犯人になってしまう。

だが止めることはできず麻取の自殺によって決着がついてしまいます。

2人目になる死体処理を。山に行き、獣に掘り起こされない深さまで穴を掘り、麻取の死体を埋め処理することに。

そして妻の歌仙と、娘の零花が待つ家に。今の幸せを噛み締めながら家族を守っていくことを誓う哲雄。


ここでマイホームヒーロー1部が終了。

まとめ

マイホームヒーローは、家族そのものを描いた作品のように思えます。辛いときこと助け合い、どんな壁でも乗り越える、そんな姿を描いたマンガ。

娘が半グレ彼氏に暴力をふるわれ、父親が助ける。そして父親の罪が半グレ組織にバレそうになると母親が助ける。1人娘に対する愛情の深さ、やはり両親であれば娘のために何でもやる愛情が伝わってきます。

よって犯罪まで行ってしまったが…そんな行動をとった両親は、正しい行動だったと私は思います。
娘、家族のためにがんばるお父さんを描いた姿は本当に素敵だと思える作品になっています。

「マイホームヒーロー」をぜひ多くの方の手にとっていただきたいマンガです。