伝説の戦士・四龍探しの旅「暁のヨナ」

概要

漫画「暁のヨナ」は「草凪みずほ」による「ファンタジー大河恋愛」漫画。「2009」年より「花とゆめ」にて連載。全(既刊)「30」巻。2014年10月~2015年3月テレビアニメ化。2016年以降、3度舞台化。

登場人物紹介

ヨナ

誕生日:4月7日 年齢:16歳 身長:157cm 体重:42kg 「暁のヨナ」の主人公。高華国の王女であり、暗殺された前王イルの唯一の子。イル王暗殺により立場が危うくなり、城を追われる。初代国王である緋龍王の生まれ変わりだとされる。王女だった頃は世間知らずだったが、城を追われてからは強くなるために弓の練習をしたり、勇敢な行動に出たりするようになるまた、城を追われる前はスウォンに憧れていたが、今はハクへの恋愛感情を自覚している。

ハク

誕生日:8月9日 年齢:18歳 身長:188cm 体重:82kg 元風の部族長であり、高華の雷獣の異名を持つ高華国最強の武人。ヨナの幼なじみであり、専属護衛も任されている。イル王の殺害現場に出くわし、ヨナを守るために一緒に逃亡したことで、イル王殺害の疑いをかけられる。それ以降、ヨナと一緒に旅をしている。ヨナには恋愛感情を持っているが、叶わない恋だと諦めている。

スウォン

誕生日:2月3日 年齢:18歳 身長:180cm 体重:70kg 先王イルの兄ユホンの息子でヨナの従兄弟。ハクとも仲が良かった。自らの手でイル王を殺害し、王位を剥奪した。ユホンをイルに殺されたことに対する復讐と、弱い王であったイルへの懸念からイル王を暗殺したとされる。おっとりとしているが、頭が良い。恋愛ごとは苦手。

ユン

誕生日:9月25日 年齢:15歳 身長:162cm 体重:46kg 神官イクスと共に暮らしていた薬売りの少年。手先が器用で機転もきく。自他共に認める天才美少年。ヨナと共に旅をしており、皆のお母さん的存在。

ジェハ

誕生日:5月4日 年齢:25歳 身長:188cm 体重:79kg 四龍の一人であり、緑龍の里に生まれ、右脚に龍の力を宿している。ヨナ達とは阿波で出会い、それまでは海賊だった。美意識が高い。女の子が好きで、隙あれば口説いている。マゾ気質で変態だと言われている。ハクをからかっていつも怒らせているが、ハクとは何だかんだ仲が良い。

あらすじ

高華国の王女ヨナは自身の誕生日に、父である国王イルが暗殺現場に居合わせ、穏やかな日常が崩壊する。しかもイルを暗殺したのは従兄弟であり、恋心を抱いていたスウォンだった。ヨナもスウォンから殺されそうになったところを、幼なじみであり専属護衛のハクが助け、一緒に逃亡する。ヨナはショックのあまり人形のように感情を無くしたような状態になるが、ハクの生まれ故郷である風の部族へ行き、風の部族の人達の温かさに触れ、次第に心を取り戻していく。ハクはヨナを信頼する風の部族に預けて、一人で逃亡するつもりだったが、ヨナは守られたままの状態は嫌だと訴え、ハクと逃亡生活をすることになる。その途中、ハクを討伐しようとした火の部族軍に追われた際に、崖から落ち、命を落としかけた所を神官イクスとユンに助けられる。そこで、伝説の存在である四龍がヨナ達の力になってくれるという予言を聞き、ユンも加わって、四龍を探す旅を始める。その後、白龍キジャ、青龍シンア、緑龍ジェハ、黄龍ゼノの順に四龍と出会う。それぞれの境遇があり、一筋縄でいかないこともあったが、その時々で起こる事件を解決しながら絆を強くして、四龍全員が仲間となった。その後も、人助けをしながらヨナ達は旅を続けていたが、その過程でスウォンと度々接触し、複雑な心境になっている。また、ヨナがさらわれ、その救出のためにハクが高華国軍と手を組んだ際、スウォンの右腕であるケイシュク参謀に同盟関係を進められ、戦の後、ついにヨナは四龍達を連れて再び緋龍城に戻ることになった。

見どころ

初めは世間知らずだったヨナがもっと強くなりたいと願い、過酷な状況にも果敢に挑んでいく場面がかっこよく、読者に勇気を与えてくれます。また、好きだったスウォンに父を殺されたことで複雑な思いを抱えているヨナが、旅の途中でスウォンと遭遇する際の何ともいえない緊迫した状況に引き込まれます。そしてヨナだけでなく、ハクもスウォンは親友だったので、ヨナ以上にハクはスウォンに対して感情的になってしまう場面があり、その葛藤が見所だと思います。そしてヨナはハクと旅をしていきながら、ハクのかけがえのなさに改めて気が付き、ハクへの恋心を自覚したため、ヨナとハクの恋模様が見所です。

感想

古代アジアを舞台にした大河要素と、四龍の伝説の力が出てくるファンタジー要素があり、読んでいてワクワクします。また、少女マンガにしてはバトルシーンも本格的であり、かなり読み応えがあると思います。登場人物達の複雑な心理状況の描写に関しても、読んでいて引き込まれていきます。その中で物語の鍵となるスウォンの心理描写が作中に全然出てこないので、スウォンが一体何を考えているのかとても気になります。また、四龍達との何気ないやり取りも思わず笑ってしまうものが多く、読んでいて楽しいです。そして、ハクに対して恋心を自覚したヨナと、以前からヨナに長年片想いしてきたハクとの際どいシーンが所々あるので、ヨナとハクの恋の行方も注目したいです。