旅立つ王様「王様ランキング」ネタバレ2巻

王様ランキング
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非力で体が小さく、みんなからバカにされるボッジ。
そんなボッジの夢は「王様ランキング1位」になることだが、父親のボッス王の遺言は却下され、弟のダイダが新しい王様となる。
悲しみの中、親友のカゲが行方不明に!カゲを探しに走りだずボッジ。

2巻ネタバレ

カゲを探すボッジ

カゲを探すボッジは「ミツマタ」に会いに行く。べビンの仲間のミツマタ(大蛇)であれば、何か知っているかもと考えたからである。

なぜ、ミツマタがボッジと仲が良いかというと、ミツマタは体がまだ小さいころに人間に殺されかけたことがあり(首と尾を切られ、木の枝で何ヶ所も刺された)その時に助けたのが幼い頃のボッジだった。

元気になったミツマタはボッジとお別れするが、また人間に襲われてしまう。
今度はべビンが怪我の手当てをし、住処を作り、餌の用意をした。その様子を見ていたボッス王に認められ、べビンは王直属の精鋭部隊に配属される。

思わぬ出世をしたべビンは、ミツマタは自分にとって幸運の神様と思い、ずっと守ってやると約束する。ミツマタにとって、ボッジとべビンは命の恩人だった。

ボッジにカゲのことを聞かれたミツマタは、居場所を知っているがべビンを裏切ることはできないと詳しく教えてくれない。
泣き叫ぶボッジにミツマタは「べビンはカゲと取引を行い、重大な任務を与えたこと」「カゲは当分の間、姿を見せることはないが無事であること」を教えてくれた。

旅に出たいボッジ

ある日、旅に出ようと決心したボッジはヒリング王妃にその旨を伝える。しかし、ボッジのことが心配なヒリング王妃は大反対!
ボッジはこっそり城を抜け出そうとするが、兵士たちの監視が強化されており失敗に終わる。

諦めきれないボッジは、窓から脱出しようとするが誤って下に落ちてしまう。

運よく、身に着けていたカバンがクッションとなり死なずに済んだボッジ。しかし、気を失い重症なボッジにヒリング王妃は自分の力を使いきって回復させた。

自分のせいで寝込んでしまったヒリング王妃に、ボッジは「もう旅に出たいなんて言わない」と約束する。安心するヒリング王妃だったが、ダイダの「兄上はみじめだと思う」という言葉が引っかかる様子。

考えた末、2人のお供をつけ、目的地をヒリング王妃の実家とすることでボッジの旅立ちを許可する。
お供はボッジの剣術指導役、ソードマスターの「ドーマス」もう1人は、旅のお供に唯一志願した手話のできる兵士「ホクロ」だ。
すぐに旅の準備は進み、やる気満々のボッジを見送ったヒリング王妃。

旅をさせる決断に満足しているものの、なぜか悪い予感がするという。ボッジともう会えなくなる予感、そしてダイダとも会えなくなる予感…

ダイダと鏡

ダイダは新王を決めるときの多数決で自分に表を入れなかった「アピス」と「サンデオ」を始末するようべビンに命じる。

命令通り、アピスに奇襲を仕掛けるべビンだが、返り討ちに会い、そのまま土に埋まってゆく。アピスは「ボッジ様を王にする」とダイダを敵に回すことを決意する。

そんな中、ダイダが新王になったため王様ランキング協会が偵察に来る。

結果は、ボッス王の7位という記録から大幅ダウンの90位。1位を目指すダイダは焦っていた。鏡に「力を手に入れたい」と願い、言われるがまま怪しい地下室へと進む。地下には、力を手に入れる手伝いをしてくれるという仮面の2人組と、いろいろな怪獣が氷漬けにされて飾らた冷たい部屋があった。なんと、その中には死んだ直後に氷漬けされたボッス王の姿も!

仮面の2人によってボッス王の遺体は粉砕され、気味の悪い液体が出来上がる。

ドーマスの裏切り

旅に出たボッジたちは、ある町に到着する。ドーマスとホクロとはぐれてしまったボッジは居眠りをしている間に大事なカバンを盗まれてしまうが、不思議なことに簡単にカバンが見つかる。
町を離れ、野宿生活をするボッジたち。ドーマスが焼いたお肉をボッジが食べようとすると、どこからともなくナイフが飛んできた。ボッジは何者かに命を狙われている様子。

落ちたお肉はキツネに取られてしまったが、親子でお肉を分け合う姿に微笑ましく思うボッジ。

しかし翌朝、目が覚めるとキツネの親子は死んでいた。毒が盛られていたのだ。

キツネの親子にお墓を作ってやり、ボッジたちは旅を続ける。そしてたどり着いたのが、冥府への穴「地獄の門」だ。地獄の門は、数分に一度大量の炎が巻き上がる恐ろしい所だった。

ホクロに宿を探すよう命じ、ボッジと2人きりになったドーマスは地獄の門を間近で見てみるよう誘導し、燃え盛る穴にボッジを突き落とす!ドーマスはボッジの暗殺に成功し笑いがこみ上げるが、今までのボッスとの思い出が頭に浮かび、涙を流す。

カゲとの再会

ドーマスの裏切りにより、地獄の門へ落ちたボッジ。絶体絶命化かと思いきや、大した怪我もせず炎の届かない崖でキョトンとしている。

落ちていくボッジを助けたのは行方不明になっていたカゲだった!

男同士の再会に涙が止まらないボッジとカゲ。落ち着いてから、カゲはポツリと話し出す。
カゲはずっとボッジのカバンの中に潜んでおり、側でボッジを守っていたと言う。城から落ちた時も、カバンを盗まれた時も、毒肉を食べさせられそうになった時もボッジを助けたのはカゲだった!

べビンとの取引とは、ボッジを密かに護衛することだったのだ。

カゲは「ボッジを最強の男にしてくれる人」に心当たりがあると言い、ボッジと一緒に冥府へと向かう。

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感想

ヒリング王妃の深い愛情、鏡の思い通りになっていくダイダ、まさかの裏切りドーマスなど、いろんなところでいろんなことが起こる2巻。
町で居眠りをしてカバンを盗まれてしまったボッジに対し、「盗みをしやすそうな(魔が差す)行為は、その人を罪人にして人生を台無しにする」と諭すドーマスや、「私たちは他の生き物を殺して食べて生きている」と生贄に感謝の踊りをする森の魔物など、ところどころに道徳的な内容も含まれており、ドキッとさせられる。

そんな中、2巻の一番の見どころはボッジとカゲの再会だと私は思う!予期せぬ再会に何度も何度もカゲの名前を呼び大声で泣くボッジと、男同士の再会だから泣くなと言いながらボッジにつられて大粒の涙があふれ出るカゲ。
2人の嬉しさが伝わってくる描写に微笑ましくもあり、ホロリともらい泣きしそうになる感動的なシーンだ。