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唯一の心残りはやっぱり!?「精霊幻想記」3巻ネタバレ

精霊幻想記
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2巻では、
7歳で王立学院に入学したリオは、孤児出身というだけで周囲から蔑まれ、何かにつけて冷遇される。
それでもリオはくじけることなく努力を続け、勉学や武術、自分だけが使える魔力の操り方を習得していく。

そしてあっという間に5年が過ぎ、12歳のリオは立派に成長。その才能と腕前は、学院長や近衛騎士団長らも認めるほどだった。
初等部の卒業が近づいてきた頃、リオは両親のルーツをたどる旅に出ようと決意する。
しかし卒業直前の最後の授業中に、リオを妬むスティアード達の卑怯な作戦にはめられ、冤罪で国外逃亡することになってしまった…。

3巻ネタバレ

◆犯罪者の烙印と諦め…唯一の心残りはやっぱりあの人!!

学院長と国王は、政治的な理由で貴族の子息たちの意見を尊重。
孤児のリオに責任を押し付けて切り捨てることで、この一件を片付けてしまった。
憤慨するセリアと必死に国王たちを説得しようとするフローラ。それでもこの国で最も優先される強大な権力を動かすことはできず、リオはとうとう犯罪者の汚名を着せられてしまう。国王はフローラの言い分を信じているようだったが、やはり貴族の子息たちの証言の数の多さを優先。薄々それが嘘だと分かっているにも関わらず、ひとまずリオを犯罪者扱いして刑罰の執行については猶予すると決定してしまう。
フローラは恩人のリオに何もしてあげられず、申し訳ない気持ちと無力感に打ちのめされた。

リオは密かに学院内の部屋に戻り、過去に与えられた恩賞金と僅かな荷物を持ち出す。

ここには何の未練も無いが、唯一の心残りは…やはりセリアだった。セリアもフローラと同じように何もできない自分を責めるが、リオはこれまでやって来られたのはセリアのおかげだと深く感謝。

これからはハルトの偽名を使ってセリアに手紙を送ること、そしてまたいつか再会することを約束して去って行った。セリアは何とか涙をこらえ、リオを笑顔で「行ってらっしゃい!」と見送った…。

◆牛串、スープパスタに肉饅頭?懐かしいグルメに隠された秘密とは…?

学院を飛び出したリオは、ベルトラム王国の東隣、ガルアーク王国の交易都市アマンドにたどり着く。見るからに賑やかで、栄えているアマンド。
市場のお店にも活気がみなぎっていた。


リオは美味しそうな匂いにつられて…炭火焼きの牛串を発見!美味しそうに食べるリオを見た店員は、気を良くしてリオにスープパスタを勧めてくれた。
リオはここで突然スープパスタが出てきて、思わずビックリ。この世界に前世の日本で食べていた料理があるなんて…自分の他にも、前世では日本人だった人物が転生してきているのでは?と仮設を立てるきっかけになった。

リオは親切で愉快な店員から、このスープパスタや、他にも人気の肉饅頭を開発したという人物・リーゼロッテのことを聞いて、興味津々。
リーゼロッテはこのアマンドの代官であり、リッカ商会のトップ。自ら様々な料理や食材を商品化し、政治改革にも着手してアマンドの繁栄を築いたという。


しかもリーゼロッテは、まだかなり若くて可愛い女性らしく、市民からはアイドル的存在としても多くの人気と尊敬を集めているらしい。

リオはいきなりリーゼロッテに会うのは難しいだろうと判断し、とりあえずリッカ商会で非常食として使えそうなパスタ類などを買っていくことにした。

リッカ商会で出迎えてくれたのは…メイド服を着た可愛い少女・ロッテだった。実はこのロッテこそが、リーゼロッテ本人。時々、スタッフとして接客をしながら市場を視察していたのだ。

ロッテは目ざとくリオの資質を見抜き、快く商品を手配して、美味しい紅茶でもてなしてくれた。リオはその優しさと誠実さに感謝し、ここでセリアへの手紙を配達を依頼する。
リーゼロッテは快く引き受けて、旅立つリオを見送る。
何故かリオにどことなく懐かしい雰囲気を感じながら…。

◆リオに暗殺司令!?ラティーファの悲しい現在と過去のつながり

その頃…スティアードの父は、奴隷として飼っている狐獣人のラティーファに、リオを暗殺するよう命令していた。

このラティーファも、実は春人と同じように生まれ変わった元日本人。
前世では遠藤鈴音という幼い少女で、春人は初恋の人だった。バスを乗り過ごして困っていた時、春人は優しく声をかけて助けてくれた。

それ以来、密かに春人と同じバスの近くの席に座るのが、鈴音の密かな楽しみになる。しかし不幸なことに、そのバスが交通事故に巻き込まれ、春人も鈴音も同時に死亡。転生した後に、その前世での記憶が突然蘇ったのも同じだった。

ラティーファは隷属の首輪をはめられている為、主人の命令は絶対。いつも暗い牢屋に閉じ込められてスティアードに暴力を奮われ、たまに外に出してもらえても犯罪などの汚れ仕事を押し付けられ…とにかく地獄だった。

それでも反抗して隷属の首輪の痛みを受けるよりはマシ。
生きていく為には、またリオという少年を殺しに行くしかない。もちろん、リオがあの懐かしい春人お兄さんの生まれ変わりだなんて、知るはずも無かった。

◆リオとラティーファの出会い!!新たな運命の始まり

アマンドを後にしたリオは、森の中へ。
そこで倒れている少女を助けようとするが…それはラティーファの罠だった!ラティーファはいきなりリオにナイフで襲いかかり、毒の吹き矢を突き刺す。
しかしリオは魔力を操り、すぐに毒を無効化。さらなる猛攻撃を仕掛けてくるラティーファをサラリと交わし、一撃でねじ伏せる。
殺されると思ったラティーファは、恐怖と悲しみで号泣。リオは少し落ち着かせる為、ひとまず魔力でラティーファを眠らせて様子を見ることにした。


しばらく経って目覚めたラティーファは、思わず大感激してまた大号泣する。何と、リオがあの苦しい隷属の首輪を外してくれていたのだ!ラティーファは安心して、リオに暗殺の命令を出したご主人様について語り出す。
ご主人様の名前は不明だったが、よく暴力を奮いに来ていたお兄様の名前はスティアードだった。リオは恐らくスティアードの父が息子の重大な罪をもみ消す為、念には念を入れて口封じでリオを暗殺しようとしたのだな…と察する。

リオはすぐにラティーファを解放してやり、仲間の獣人族を探すように勧めて立ち去ることにした。
しかし、ラティーファは、リオの後をトコトコとついてくる。どこにも行く当てが無く、この世界のことは何も分からず、どこにも行く当ての無いラティーファ…。
リオは思わず同情してしまい、ラティーファを連れて旅を続けることにした。

ラティーファは、リオにどことなく懐かしい温かさを感じて幸せいっぱい。
リオに改めて名前を聞かれると、初めて無邪気な笑顔を見せて「ラティーファです!」と元気よく答えた。

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感想

孤高なリオ君に、初めての旅仲間ができました!!本人たちはまだ全く気づいていませんが、前世からの縁がある…というのも運命的ですね。
ラティーファを虐待していたスティアードは絶対許せませんね!王女を崖から突き落とした罪をリオになすりつけたあの張本人が!父親も含めて、ここまで酷い人間だったとは。
ようやく安らぎを手に入れたラティーファには、どんどん幸せになってもらいたいですね。
そして一瞬でしたが、リーゼロッテさんとの出会いも気になるところです。リオの予想通り、リーゼロッテさんも前世はおそらく日本人。しかも春人を知っているかのような雰囲気すらありました。またいつか再会して、幸せな縁がつながっていくことに期待したいですね。