概要
漫画「BLACK LAGOON」は「広江礼威」による「青年」漫画。「2001」年より「月刊サンデージェネックス」にて連載開始。 全(既刊)「11」巻。 「2006年にアニメ化BLACK LAGOON及びBLACK LAGOON The Second Barrageとして2シーズン、全24話が放送される」
登場人物
ロック
BLACK LAGOONの主人公で日本人、本名は岡島緑郎。 タイの架空の犯罪都市ロアナプラでラグーン商会の一員として働く。 頭脳明晰で荒事には向いていないが、交渉役を任せられている。 エリートサラリーマンであったが、一族はエリート中央官僚のため出来損ない扱いされ見捨てられている。 厭世観とドラマのようなバイオレンスが支配し、命のやり取りをする世界に憧れてラグーン商会入りする。 基本的にド正論を主張し、どんな相手にも自己主張をする度胸の良さを見せる。
レヴィ
本名はレヴェッカ・リー、ニューヨーク出身。 ベレッタM92FS Inoxのコピーをカスタムしたソード・カトラスを扱い、銃撃戦に長けている。 トゥーハンドと字で呼ばれて恐れられており、銃撃戦になった時には嬉々とした笑みを浮かべつつ、普段とは顔の表情を一変させて戦う。 短気でトラブルメーカーであり、ロックの青臭い考えに反発することもしばしばだが、基本的には仲間思い。 複雑な過去に触れられると脆い部分もあるが………金にはうるさい。
ダッチ
ラグーン商会のボスであり、彼がストーリーテラーとしてBLACK LAGOONは物語が進む。 ベトナム戦争に従軍した経歴をもち、スミス&ウェッソン M29を軽々と片手で扱う。 ゴーグルサングラス、アロハシャツを愛用し、彼の素顔を見たものは少ない。 強靭な肉体と冷静沈着な頭脳をあわせ持ち、ロアナプラの各勢力からも一目置かれている存在。
ベニー
ラグーン商会で情報処理、操作を専門に行う凄腕のクラッカー、ハッキングなどお茶の子サイサイ。 その実ウィザード級の実力を持つハッカーのために大学在学中からマフィアとFBIの両方から追われ、レヴィに助けられたことがある。 電子機器の扱いに加え、ドライビングテクニックにも優れているため、ラグーン商会では運転手役も務め、味方の窮地に現れることも多い。
バラライカ
ロシアンマフィア、ホテル・モスクワのタイ支部のトップを務める美しい金髪碧眼の美女。 その正体は旧ソ連軍大尉ソーフィヤ・イリーノスカヤ・パブロヴナ、アフガニスタン侵攻戦参加のキャリアを誇る。 普段は組織のトップとして冷静沈着な語り口であるが、レヴィ同様にスイッチが入ると別人に豹変する。
あらすじ
旭日重工の資材部東南アジア課に勤務しているごく普通のサラリーマン岡島 緑郎はひょんなことからラグーン商会に拉致されることに…ここから物語は始まる。 「ホテル・モスクワ」と呼ばれるロシアン・マフィアの女ボス・バラライカから依頼され、旭日重工の密輸に関わるCDを奪ったラグーン商会は本拠地であるタイのロアナプラへと向かう。 ホテル・モスクワは旭日重工と交渉するが、緑郎を切り捨て、奪還部隊を組織し送り込んだことで交渉は決裂。 これにより緑郎は今までの日常を捨て“ネクタイを絞めた海賊ロック”としてラグーン商会で働くことを決意するのだった。 非日常の裏社会でロックはラグーン商会の渉外役を務め、紆余曲折を経てロアナプラに馴染んでいくのであった。 ロアナプラは犯罪と利権の埋めく都市であり、ロシアン・マフィア以外にもチャイニーズマフィアやイタリアンマフィア、さらにはCIAと混沌を極める勢力が存在していた。 数奇なことにロックは望まずとも事件やトラブルに巻き込まれていくことになっていく。 様々な葛藤を抱えながら、一般人には戻ることはできないと悟ったロック。 それを機会にたがが外れたかの如く、裏社会に馴染み悪党へと変貌していくのだった。
見どころ
BLACK LAGOONの魅力はなんといっても架空の都市ではありますが、舞台が東南アジアのタイを中心に繰り広げられること。 また時代背景が1990年代後半ということで、現在とは少し違った世相が見られるのも面白いところです。 タイ南部が舞台ということでマラッカ海峡の海賊が国際問題になった時期の混沌を見ることができ「世界中の悪という悪が集まった場所」としてのダークネスな設定。 このためラグーン商会はもとよりロシアンマフィアのバラライカやチャイニーズマフィア、イタリアンマフィア、中南米の麻薬組織、日本の暴力団と国際色豊かな特徴をもったキャラクターが活躍するのは見処です。 またヒロインのレヴィが魅せるガンアクションも注目のポイントでしょう。 世界中でレプリカが販売されているソードカトラスによるトゥーハンド、ガンバトルは大迫力。 戦いの最中に豹変し完全に悪人顔になり、銃撃戦を楽しむ彼女、そして対峙する世界中の凄腕のスイーパー、殺し屋との戦いは注目です。
感想
原作の休載期間が長いうえに、アニメ化されてからも10年以上が経過している作品ですが、人気の高さが今なお感じられる作品です。 パチンコやパチスロで人気を博したり、レヴィ達登場人物が愛用するソードカトラスやシスターが利用する黄金のデザートイーグル等のレプリカは世界中で人気を集めています。 またアニメとしては特異な舞台であるタイ南部を描いているため、アジアで特に本作は人気が高いです。 この類いの物語ではありがちな青臭さを見せつつ成長していくロックと戦闘狂で裏稼業のプロであるレヴィ、この二人の絡みは特に面白いところでしょう。 特にこのレヴィのキャラクターは後年のラノベ、なろう系、やるお系小説でインスパイアされることの多く人気を集めています。 二度の三年間に渡る休養があり、2018年の夏に休載した時は「また三年待つのか…」とガッカリされた方も多いと思います。 それだけに2019年の秋から再開された本作、この一年でどこまで話がまとまるか注目です。 アニメ版はかなり出来がいい部類に仕上がっていますから、アニメから入っても漫画から入っても楽しめるのが魅力でしょう。