女子高生によるゆるふわアウトドア漫画「ヤマノススメ」あらすじ・見どころ・感想など

作品概要

漫画ヤマノススメは「しろ」による「女子高生によるゆるふわアウトドア」漫画。」2011年よりコミック アース・スターにて連載中。 既刊17巻。2013年にアニメ化され、2019年現在シーズン3まで放送されている。


登場人物紹介

雪村 あおい

1998年2月19日生まれ
高校1年生
15歳
B型
身長152cm
体重43kg
本作の主人公。 引っ込み思案で人見知り気味。 さらには幼稚園でジャングルジムから転落したのを契機に高所恐怖症になる。 高校で幼なじみの倉上 ひなたに引っ張られる形で登山に挑戦したことが、高校生活の転機となる。 実は負けず嫌いで内に秘めて我慢するタイプ。 頭は悪くなく、実は女子力も高め、でもコーヒーは苦くて飲めない。 目指す大人の女性にはまだまだ遠い…


倉上 ひなた

11月11日生まれ
高校1年生
15歳
A型
身長155cm
体重47kg
活発で明るい15歳、本作のもう1人の主人公。 友達思いでやや内にこもりがちのあおいを心配して声をかける。 やや強引で周りを振り回しがちではあるが、その実気配り上手。 やせ我慢や本音を内に秘めるタイプのあおいをサポートする。 頭脳明晰だが料理の腕は致命的。


青羽 ここな

8月11日生まれ
中学2年生
13歳
O型
身長144cm
体重38kg
人気No.1ここなちゃん、本作のメインヒロイン役を担当。 高尾山でモモンガを探している時にあおいとひなたと出会って山友達になる。 親が共働きのため、家事全般全て得意。 料理の腕も主要メンバーの中でNo.1、さまざまなテクニックを披露する。 知識も豊富で頭もよく、高校はあおい達の学校を受験する予定。 いつも笑顔のキャラクターで人気1位。


斎藤 楓

1月16日生まれ
高校2年生
16歳
AB型
身長164cm
体重50kg
登山用品店でシュラフ選びに悩んでいたあおいに的確なアドバイスを与えたことをきっかけに仲良くなる。 登山部の部長の千住院 小春とは仲もよく登山部への入部を勧められていたが単独行、縦走を好むため、それを断っている。 あおい、ひなた、ここなとの出会いで少し心境が変わりはじめ皆で楽しむ登山もいいと思いはじめた。 残念ながら料理のスキルは皆無、掃除が苦手などルーズな部分が多く、山関係以外では残念なメガネ美人。


黒崎 ほのか

6月25日生まれ
中学3年生
14歳
B型
身長153cm
体重41kg
谷川岳であおいと偶然出会った写真大好き少女。 あおいと同じくやや人見知りがち。 友達になった年下“ここな”が大好き。 あおいの誘いは断ってもここなちゃんからの誘いには乗る。 約束の際にはここなちゃんが来るかどうか聞くのはお約束。 ややコミュ障気味なのを兄に心配されている。 なんだかんだで兄とは仲良くブラコン体質でもある。 主要登場人物の中で彼女だけが群馬県民、高崎市在住。


あらすじ

あおいは人付き合いがちょっと苦手な高校1年生。 本人はそれを自覚しているとともに、周囲の目も同様に彼女のことを付き合いづらい人間だと思って壁を作っていた。 そこに現れたのは小学校の時の友達であった“倉上 ひなた”だった。

小学校の時から彼女に付き合うとロクなことがないと思うあおいであったが、ひなたの家でテントを建て二人でこもった時に昔の約束の“大きくなったらもう一度二人でここにこよう”という言葉を思い出す。これを契機にあおいの高校生活は自分の思ってもいなかった方向へと舵を切り始めるのだった。

人付き合いの苦手だったあおいだが、ひなたとの出会いから、少しずつ変わっていく。 登山用品店で出会った一学年上の先輩である斎藤楓、高尾山で靴の裏底が剥がれ困っていた青羽ここならと出会い交流を深めていくことで、少しずつ苦手な部分も克服していくのだった。

少しずつ登山に興味を持ち始めたあおいは、高尾山から見た富士山の光景が忘れられず、夏の富士山に挑戦するのだが…そこで彼女は苦い経験をする。 富士山登頂を高山病で断念したあおいは無気力になりかけるが、展覧山で改めて山に登るのが好きになっていた自分にきづき、改めてまた山に登り、いつかは富士山にリベンジをと意気込むのだった。

黒崎ほのか千手院小春との新たな出会いやクラスメートとの交流からさらにあおいは人付き合いが苦手な部分を克服していくのだった。 やがて季節は巡り、あおいは富士山リベンジの機会を得るのだった。


見どころ

いわゆる「山ガール」最盛期の2011年に連載は開始されたものの、それ以前の同人雑誌版から人気を呼んでいた「ヤマノススメ」 みどころは多数ありますが、単行本、電子書籍に関してはトップカラーの美しい山の描写が毎回楽しめます。 これだけでも一見の余地ありです。

そして基本的には主人公“雪村あおい”の登山を通じての成長が描かれているのが魅力です。 引っ込み思案で内気だけど負けず嫌いという、中学時代の同級生からも一歩おかれ気味だった彼女の成長がゆるーく、ふんわりながらも確かな形で目に録れるのが魅力です。

また“ヤマノススメ”というタイトルから登山がパッとイメージされると思うのですが、細々とした登山準備から始まり、登山めし、河原遊びに至るまで扱う題材は多岐に渡っているのも魅力と言っていいでしょう。 普通のハイキングに始まり、雪山登山の入り口、そしてトレイルランニングまであおいの成長とともに活動範囲は増えていくので飽きがこないのも魅力です。


感想

ゆるーくふんわりと思春期の女子高生の日常を描きつつ、現実的なハイキング、アウトドアを描いているのがヤマノススメの魅力ですが、単行本も早いもので17巻まで刊行され、登場人物も増えて感情移入もしやすくなってきたと思います。

一番人気は苦労人の青羽ここな嬢をあげる人も多いでしょう。 個人的には登山部の部長の千住院小春嬢が一押しですね。 この二人の共通した魅力はやはりメンタル面の強さ!とムードメーカーとしての役割が魅力。とかくマイナス思考にはまり気味な“あきおい”と“楓”、繊細さも持つけど勢いで周囲を振り回しがちな“ひなた”との鎹の役目をすることで話がふんわか前向きなお話になるわけです。

公式がゆるふわアウトドアと銘打っていますが、総じて漫画の中身はワンダーフォーゲル、山あり川あり雪山ありで色々気楽に楽しめる漫画ですね。