「3月のライオン」プロ棋士の苦悩と、ほっこりした下町の情景が魅力の漫画

最終更新日:2020-01-19

3月のライオン ~概要~

漫画「3月のライオン」は羽海野チカによる青春将棋漫画。 2007年より「ヤングアニマル」にて連載中。既刊14巻。 2016~2018年にNHKでアニメ化され、第1シリーズ・第2シリーズが放送された。 2017年には主演神木隆之介で実写化。

3月のライオン ~登場人物紹介~

桐山零(きりやま れい)

私立駒橋高校2年生の17歳(登場時)。 幼少期に家族と死別、父の友人でプロ将棋士の幸田柾近の養子(内弟子)となる。 幸田家の姉弟と共に将棋の腕を磨き、中学生でプロ棋士となる。 高校生になりひとり暮らしをはじめ、さまざまな人達と出会いながらプロ棋士として成長していく。

川本あかり(かわもと あかり)

川本家三姉妹の長女(登場時23歳)。 零が暮らす六月町の隣、三月町に住んでいる。 母亡き後、2人の妹の母親代わりとして一家を支えている。 昼間は祖父経営の和菓子屋(三日月堂)、夜は伯母が経営する銀座のバーで働いている。

川本ひなた(かわもと ひなた)

川本家次女(登場時中学2年生)。 心優しくてしっかり者の元気な女の子だが、家族に見せない繊細な一面も。 元気になったり、怒ったり、しょんぼりしたりと目まぐるしく変わる表情が零の心を和ませる。

二海堂晴信(にかいどう はるのぶ)

幼少期から零と対局を重ねてきた、自称「心友」そして「終生のライバル」。 島田の研究会に所属しており、良家の子息である。 幼い頃から腎臓を患い身体が弱いため、執事の花岡が常に付き添っている。

幸田香子(こうだ きょうこ)

幸田家の長女。 美しく妖艶で気性が激しい性格。 弟と共にプロ棋士を目指していたが、父の関心が才能豊かな零に向かったと思い込み、自分の人生を否定されたと自暴自棄になる。 それ以降、夜遊びや妻帯者と交際するなど荒れた生活を送るようになる。

3月のライオン ~あらすじ~

主人公の桐山 零(きりやまれい)は、幼い頃に事故で両親と妹を失い父親の友人であるプロ棋士の幸田家に引き取られた。

そして、幸田家の実子である香子と弟の歩と共に将棋を教わるようになる。 零は将棋に没頭し才能を開花させ、中学生でプロ棋士となった。

幸田家では実子のように育ててもらったが、零の孤独感が癒されることはなく人と関わることが苦手な少年に育った。 幸田家の長女香子は、零の才能が開花するにつれ父親を盗られたと感じるようになっていた……。

高校生になった零は、幸田家から自立し一人暮らしをしながら、学校と将棋の両立に忙しい日々を送るようになる。

ある日、ひょんなことから川本あかりと知り合い、川本家族と過ごすひとときが零にとっての唯一安らげる場所となっていく。 川本家は、長女あかり、次女ひなた、そして三女のモモの三姉妹。 母親と祖母を亡くしたばかりだが、あかりが母親代わりとなり祖父の和菓子屋を手伝ったり、夜の街で働きながら姉妹の面倒をみていた。

零が住む六月町から、川の橋を渡ると川本一家が住む三月町がありいつも暖かな笑顔で家族が迎えてくれる。 川が流れる東京下町の風景を舞台に、孤独な闇を抱えた少年がさまざまな人達と出会い成長し、厳しい将棋の世界で懸命に生きていく物語です。

3月のライオン ~見どころ~

主人公桐山零の心の動きが丁寧に表現されています。 繊細で孤独や心の闇に苦しみながらも、強い精神力で将棋界の高みを目指していきます。

零に関わる周りの人々の暖かさや下町の情景などほっこりするシーン。 家族を失った悲しみや孤独の闇にのまれそうな心情を描いたシーン。 そして精神的な強さを描いた将棋の対局シーンなど主人公の表情ががらっと変わります。 将棋のことはわからなくても、ぐいぐい引き込まれてしまいます。

また、将棋の仲間やライバルとの関係もみどころのひとつ。 幼き頃から一緒に戦ってきた、二階堂との友情関係の今後にも注目。

感想

将棋の世界を描いた物語なので、敷居が高いのでは?と思いながら読み進めました。 ですが、気づくとあっという間に漫画の世界に入っていました。 繊細な絵と物語の雰囲気がなんとも心地のよい不思議な作品です。 将棋以外のシーンはほのぼのとしたキャラクターにほっこりします。

主人公の零は、ずっとずっと人の何十倍何百倍も努力を重ねてプロ棋士になりました。 才能ももちろんあったのかもしれませんが、才能だけで簡単にプロには慣れない世界です。 そんな零の強い部分や孤独な弱い部分、さまざまな表情がとても魅力的に描かれています。