利根川からマネージメントを学ぶべし!中間管理職必見!見どころやあらすじなど

最終更新日:2020-01-16

作品概要

『中間管理録トネガワ』は、原作:萩原天晴・漫画:橋本智広、三好智樹・協力:福本伸行 による「賭博黙示録カイジ」のスピンオフギャグ漫画。『月刊ヤングマガジン』にて2015年7号から2018年2号まで連載され、2018年3月より『コミックDAYS』で連載。既刊9巻。2018年にアニメ化。

登場人物紹介

利根川 幸雄(とねがわ ゆきお)

本作の主人公。帝愛グループの最高幹部の一人。「カイジ」本編では主人公のカイジの前に立ちはだかる強敵という立ち位置だったが、本作では上司である兵藤と部下の黒服達との間で苦労する中間管理職としての面が強調されている。部下に対して気配りやフォローを欠かさないいい上司なのだが、そういった配慮がことごとく裏目に出てしまう。

兵藤 和尊(ひょうどう かずたか)

帝愛グループの総帥であり利根川の上司。黒服達からは「会長」と呼ばれている。「カイジ」本編では傲然とした態度を崩さず、冷酷ながらも金や人間社会の本質を突いた台詞を口にする裏社会の大物然とした人物だったが、本作ではワガママで気難しい老人というキャラになっている。

山崎 健二(やまざき けんじ)

利根川の部下である黒服の一人であり、黒服達のまとめ役的存在。利根川のチームに配属された当初は利根川に不満を持っていたが利根川と共に仕事をしている内に利根川を慕うようになる。

あらすじ

日本最大級のファイナンシャル企業「帝愛グループ」を舞台に、上司である兵藤を満足させる余興を企画する利根川と部下たちの日常を描く。

兵藤の気まぐれ・部下のミス・想定外のアクシデントなど様々なトラブルに見舞われながらも目標の達成に向け利根川は奮闘する。

元になった「カイジ」が命を賭けたギャンブルを描いている作品であるのに対し、「トネガワ」は主人公の利根川が中間管理職として上司や部下に振り回されるサラリーマンの悲哀を描いている「企業もの」としての要素が強い。

「カイジ」本編に敵役として登場した利根川の日常が掘り下げられており、自分の出世のためには部下の協力も必要不可欠として、一日かけて部下である黒服全員の顔を名前を覚えたり、社員旅行の際には自分の家から持ち出した高級酒を振る舞うなど、組織人としての苦労が描かれている。

部下の黒服達もキャラが立っており、利根川が20連勤中と聞いて涙ぐんだり、的はずれなプレゼンをしたりなど、それぞれ会社に一人はいそうな面々が揃っている。「カイジ」本編を呼んでいなくてもサラリーマン物として十分面白いが、「カイジ」本編を呼んでいれば作中に出てくる小ネタなどが理解できてより楽しめる。

見どころ

福本伸行作品全般のパロディネタがとにかく面白い。本編の名台詞のパロディが飛び出したり、何気ない日常の風景に「カイジ」風の演出がされたりなど本編との空気のギャップを楽しむ作品。

また「カイジ」本編ではあまり触れられなかった帝愛グループの内情についてもある程度詳しく書かれており、一般企業同様に新入社員の採用を行っていたりなど意外としっかりした組織であることが分かる。

サブキャラクターの人物像系も妙なリアリティがあり、特にエスポワール参加者たちのダメ人間っぷりは必見。利根川グループで起こるトラブルも「黒服の一人が利根川に怒られるのを恐れて自分のミスを報告しない」など、企業で実際に起こりそうな事例が多く社会人なら共感できること間違いなし。

感想

とにかく利根川の苦労に満ちた日々が面白い。

「カイジ」本編からは想像もつかない、体調を崩した部下をすぐに病院に行かせる・社員旅行で自腹で神戸牛を振る舞う・基本的には自分から率先して動くなどといった良い上司としての側面が現れているのも意外性がある。

また、「ありえないんだよ…!部下が羽を伸ばせる社員旅行なんて…!」「接待とはギリギリの勝負に見せかけた上で負けることであって、相手を子供扱いすることじゃない」など折に触れて社会人であれば共感できるような台詞回しが出て、単なるスピンオフギャグ漫画に留まらない魅力がある。

巻が進むに連れて主人公である利根川の以外な過去や特技などがドンドン明かされるので単体で読んでも十分面白い作品。