暗殺教室を手掛けた松井優征新連載作品『逃げ上手の若君』(少年ジャンプ)作品紹介

作品名 逃げ上手の若君
作者 松井 優征
週刊誌 少年ジャンプ
作者代表作品 『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』

作品概要

少年ジャンプにて2021年8号より連載開始した歴史漫画。

時代は鎌倉時代末期~室町時代、

いわゆる南北朝時代を、少年時代の北条時之を主人公として物語が描かれている。

また南北朝時代の中心人物として歴史に名を刻む足利高氏が主人公の怨敵である。

歴史ものの作品は、シリアスな描写が多いが、本作は『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』を手がける松井優征の

味が発揮され、ギャグ要素が存分に含まれる作品だ。

また主人公の特徴としても「逃げる」という能力に特化された独特な設定である。

あらすじ

鎌倉と室町の歴史の狭間で、誰にも物語られたことのない逃げる英雄がいた――。
その名は北条時行。足利高氏によって鎌倉幕府を打倒され、家族も地位も失った少年は、地の果てまで逃げ延び復讐を遂げられるか!

週刊少年ジャンプ公式サイトより抜粋

主要登場人物

北条時行(ほうじょう ときゆき)

本作の主人公。

10歳にも満たない少年で中性的顔立ち。

「逃げる」ということに類まれなる才能を持つ。

その分、攻撃はからっきしである。

そのため、得宗北条家の正室の子として生まれたにも関わらず、

周りからは期待されず日の目を浴びない日々を過ごしていた。

しかし足利高氏による裏切りにより鎌倉幕府が滅亡。

父や兄を失い、自身も命を狙われる状況の中で、

「逃げる」という能力を活かした戦闘の才能が開花する。

足利高氏→足利尊氏(あしかが たかうじ)

時行の最大の怨敵であり、英雄的武士。

文武両道、物腰も柔らかく、人々から尊敬の眼差しを集める。

鎌倉幕府の若き守護神とまで言われた足利高氏だが、

実は後醍醐天皇ら討伐派と内通しており、鎌倉幕府を裏切り、ついには滅亡へと追いやる。

諏訪頼重(すわ よりしげ)

信濃国の神官。時行の父である北条高時より依頼され、滅亡後の時行を救出し匿う。

不完全ながら未来の一部を見ることができ、天候も操ることができる。

北条時行の未来に天下を揺るがす英雄の姿を見る。

おちゃらけた性格とにじみ出るうさん臭さから、当初は時行から警戒されてしまう。

ギャグキャラとしても活躍。

感想

『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』を手がけた松井優征先生の独特なギャグセンスが光る作品。

さらに歴史もの特有の残虐さやシリアスなシーンも多く、緊張と緩和が適度に使われ、作品に引き込まれます。

読み始めは「逃げる」に特化した能力にさほど魅力を感じることが出来なかったのですが、

話が進むにつれて徐々にその魅力が増大していくイメージです。