感動する漫画『二度めの夏、二度と会えない君』第5話ネタバレ!

第5話 六郎

ヒミコをバンドメンバーに加えて、次に探すはベーシスト。”優秀なベーシストは変態”という燐の偏見甚だしい所望により、目をつけられたのは石田六郎(いしだろくろう)という男。

六郎はいわゆる芸術肌で刺激を求め度々奇行に走り警察には何度もお世話になっている男だ。彼にはバンドに参加できない理由があった。次の芸術コンクールで入賞できなければ、父親の経営する会社に就職する約束になっており、今は作品制作に集中したいとの事だ。

今回六郎の合意を得られなかった三人は一緒に下校する。”二度め”である智は六郎に関わるこれから起きるトラブルを知っており険しい表情となる。それを見た燐は智君はあたしといるのやっぱり嫌かな?」と”一度め”にはない質問をする。焦る智。そして何かがズレていっていると感じていた。

翌日、美術準備室にいるだろう六郎に会いに向かう智。部屋を覗くと窓際で外を眺める生徒会長の瑛子が外を眺めていた。そしてため息とともに”しんどい…”と声をもらす。智がみているのに気づいた瑛子は驚き置いてあった段ボールに突っ込んでしまう。そこに燐とヒミコも現れ、瑛子は小言を言って去っていく。

その後、再度六郎に会いに美術準備室に訪れた一同。しかしそこには人の群れが。六郎の作品がなくなってしまったというのだ。話を聞いているとどうも清掃員が捨てた段ボールの中に作品があったのではということが判明。

燐は集積場に探しに行こうと提案。しかし六郎はもういいと諦めている様子。それに本当はあまり自身がなく少しほっとしていたと告白。しかし燐は諦めない。あの作品はずっと残るかもしれない。もし六郎が明日死んでも六郎の代わりにずっと残っていくものかもしれないと。余命の限られた燐は生きた証を残そうとしているのだ。ただ真っすぐに。そして燐・智・ヒミコは集積場で作品を探す。

一晩中探しても見つからない。次の日も日が暮れ始めたその時、ついに作品を発見する。喜びのあまり智に抱き着く燐。

喜びを分かち合いたい智だが、”一度め”の最後の時に言われた燐の”出てって!”という言葉が脳裏を過る。反射的に燐の肩を押し引き離してしまう智。
傷ついた表情を浮かべる燐。

さらには作品は壊れておりいくつかに分断されていた。そしてその全てのパーツを見つけだし六郎に届ける。驚いた様子の六郎は何か納得したような顔で、”語句は今まで一人に拘り過ぎていたのかもしれないな。”とつぶやく。その後、独りよがりな作品を作るのはもう終わりだと、六郎はバンドメンバーに加わることになった。

これでメンバーが揃った一同のバンド名は”Primember(プライメンバー)”と名付けられた。

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