「終わりのセラフ」のあらすじ紹介※ネタバレ含む

「終わりのセラフ」は2012年から「スクエアジャンプ」にて掲載されている漫画作品です。 あまりの人気ぶりに2015年には出張番外編で「少年ジャンプ」に掲載されました。
その他にも小説版の「終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅」、「終わりのセラフ 一瀬グレン、 19歳の世界再誕」も発刊されています。 そして2015年にはアニメ化もされました。

あらすじ

幼き頃に親に迫害され百夜孤児院に入る事になった百夜優一郎はそこで同じ様な境遇で孤児院に入る事になった自分と年の変わらない子供達と知り合う。 その中で百夜ミカエラとは特に仲良くなる。

しかしミカエラは優一郎の吸血鬼に対する気持ちとは裏腹にたまにやってくる吸血鬼の貴族フェリドと親しくするようになる。
ミカエラはよくフェリドがやって来た日には、夜にフェリドの部屋に遊びに行くようになる。 しかし優一郎はそれをよく思っていなかった。

そしてある日優一郎は孤児院の秘密に気付き自分達が家畜同然にしか扱われていないという事を理由に孤児院脱出計画を立てる様になる。
それを知ったミカエラは「待ってました」と言わんばかりにフェリドの部屋に行った時に手に入れた孤児院の見取り図を優一郎に渡す。優一郎はミカエラが本気で吸血鬼と仲良くなっていたワケではないという事を知り、ホっとする。
脱出計画当日、ミカエラが持って来た地図を見ながら出口までたどり着いたが、そこでフェリド達は待ち伏せていたのだ。
仲間は殺され、親友のミカエラも殺されてしまう。 優一郎はなんとか一人で脱出しそこで一ノ瀬グレンに出会い吸血鬼討伐隊として訓練を受ける事になる。
必ず皆の仇をとってやると優一郎は固く心に誓う。

見どころ

見所としてはまず気にしておきたい所が、
・鬼呪とは何か
・天使とは何か
といった感じです。
まず鬼呪とは吸血鬼を捕縛し、その力を封じ込め、一つの武器として変化させる人間が編み出した狂気の技術です。

鬼呪装備になってしまった吸血鬼は、それまでの記憶や個人によっては自我も失ってしまっています。ただの人間を呪う気持ちだけが残ってしまい、その武器を扱う人間の心を乗っ取ろうとしてきます。
ちなみにその鬼に心を乗っとられた状態を「鬼化」と呼び普通に鬼呪装備を使うのとは全く強さが違います。
そして天使なのですが、優一郎が天使化して「塩の王」と名乗る者になる場面があります。その破壊力は吸血鬼の貴族の力を遥かに凌ぎ、ヨハネの黙示録にちなんだ力である物全てを一掃しようとする。
この天使化の正体はどうやら人間の実験によるものらしいのです。

つまりまとめるとこれは全て人間の仕業で吸血鬼が絶対に悪いだけではなく、むしろ人間の方が酷い事してるのではないかという事なのです。
なのでこの作品は固定概念に捉われず、人間と吸血鬼、両方の立場になりながら読み進めてほしいです。

登場人物紹介

百夜 優一郎

身長:170cm 体重:59kg 血液型:A この物語の主人公で月鬼ノ組の一員でで百夜孤児院出身。 幼き頃両親に迫害され孤児院に入る。そこでミカエラと知り合う。 ミカエラとは兄弟同然でミカエラの事は「ミカ」と呼ぶ。 グレンに対しては反抗的だが拾ってもらった恩や面倒を見てくれた事もあり親同然に思っている。 直情的で単純な性格だが、勇敢で仲間思い。

百夜 ミカエラ

身長:173cm 体重:57kg 血液型:O 物語のもう一人の主人公で百夜孤児院出身の吸血鬼。 幼き頃親に車から投げ捨てられ孤児院に入る。そこで優一郎と知り合う。 孤児院脱出の際、吸血鬼のフェリドに捕まり血を吸われ吸血鬼にされてしまう。 ドライな性格で基本的に自分に血を分け与えてくれるクルルと優一郎以外の事は信用していない。 優一郎と同じく、優一郎の事は「優ちゃん」と呼ぶ。

一ノ瀬 グレン

身長:183cm 体重:65kg 血液型:O型 月鬼ノ組の総隊長でグレン隊の隊長である別の物語の主人公である。 優一郎を拾って育て上げた優一郎の育ての親的存在。 かなりのマイペースで自己中心的な性格だが家族同然に自分の仲間を大事にしている。 実力はかなりのモノでそのへんの吸血鬼ぐらいなら軽く葬り去る。

柊 シノア

身長:150cm 体重:39kg 血液型:AB 柊家の末っ子。 グレンの命令で優一郎の事を監視していた。 階級は軍曹。 柊家の血筋のせいか成績はかなり優秀なのだが、昇進を何度も断っている。 背が低い事を気にしているのかそれを笑う者には容赦しない。

柊 深夜

身長:163cm 体重:47kg 血液型:AB シノアの姉の真昼の婿として柊家に嫁ぐことになった柊家の養子。 最初は真昼がグレンに惚れている事を知り嫉妬していたようだが、次第に打ち解け 信頼するようになり、グレンと行動を共にするようになる。 柊家に嫁いではいるが柊の事をあまりよく思っていない。

感想

ひとまとめに感想にするとこの漫画はただの中二病漫画かと思いきや、友達や親の存在の大きさを しっかりと出して尚且つ、そこにあるモノが必ずとも正義とは限らないという擬の心を伝えてくれていますね。 吸血鬼ってよく見てると割とやってる事やしぐさや生活スタイルが人間側となんぞ変わりない気がするん です。ただ時代が時代というだけであって、食べて生きる為に、生活するして生きていく為に、というような 場面がいくつも見られます。 個人的に気に入ってるのが、クローリー・ユースフォードという変わり者の吸血鬼なのですが、元人間という のもあり、いたずらっぽくて興味ない事には関与しない所とか人間らしい部分が多く見られるんですよね。 この方は多分作中後半まで主人公達にとって重要な人物として活躍すると私は個人的に思います。