前回までのあらすじ
鼓田ミナレはラジオDJとしてレギュラー番組を抱えて奮闘中。ある日、リスナーから「惹き込まりの長男を救済して」との訴えが届く。その男・多野潤一を自立させようと策を練るも、突如として大地震が発生。北海道全域が停電に見舞われる中、急遽ミナレは生放送を務めることに。そして一夜明けて…。
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第60話ネタバレ「場所を選んではいられない」
大地震という有事に見舞われる中、久連子(くれこ)からの情報で、ラジオくしろというFM局の放送を聴いてみろと言われ、スマホで聴いてみる麻藤(まとう)そこにはあのシセル光明の声が流れている。シセル光明もまたこの有事の中、皆を勇気づけたいという気持ちで居てもたってもいられず久々の放送に飛び入り参加したのだった。その当時と変わらない声に密かに感動に浸る麻藤。
一方、アナグマ探検隊の治郎(じろう)も不眠不休で放送する。やっと次の出番の芹沢アヒルが到着し、家の様子を見に行こうとすると、相方の泰三が到着し、どうしても話したいことがあると、次郎を引き留める。そして15分の放送延長をすることに。
泰三は語りだす。最近、嫁と大きな喧嘩をしており、ずっと口をきいていない状況だった。ところがこの地震でお互いの実家と連絡し合ったり食料や水を確保したりと考えなくてはいけない事が多すぎて喧嘩どころではなくなり、仲直りできた。それだけではなく、以前揉めていた隣に住むジジイとも乾電池を借りに来たことで仲直りできた。起こってしまった自然災害はどうしようもないが、何とか乗り越えていくしかない。そんな時にやはり知り合いってありがたいなと思うのである。普段あまり口をきいていない家庭や、何年も連絡を取っていない友人、喧嘩している友人なんかでも、こんな時だからこそ声を掛けていくべきだと。そんな風にそこ師でも気分が上に向くことを探していこうと、リスナーに泰三は投げかける。
そして放送を終え、達成感に満ちた様子の泰三に、喧嘩の原因の「新婚2か月目にハプニングバーで出会った女とホテル」の部分を最後まで伏せてたところにお前の本質を感じたよと突っ込む治郎なのであった。
一方、ある程度落ち着きが見えたMRSでは、往復15時間かけて運転してきた甲本(こうもと)が戻ってきて、皆で労をねぎらう。甲本は今日一日の放送が大丈夫だったか心配するが、麻藤は南波が放送を仕切ってくれて何とかなったと、南波にもねぎらいの意を示す。甲本は南波に家に戻らなくてよいのか尋ねるが、南波は甲本に
「甲本さんがまだ動けるというなら、私もまだ動けますから。緊急事態に私を甘やかさないで部下としてもっと頼ってください。少々きつい仕事を任されたとしてもそれがADってものですから」
と普段大人しい南波の力強い発言に驚く甲本。
一方、ボイジャーでは、普段、城華マキエ(たちばなまきえ)が借りている店の庇(ひさしは、家屋の開口部(窓、出入口)の上に取り付けられる日除けや雨除け用の小型の屋根のこと)で、中原、マキエ、引きこもりの潤一で一緒に過ごす。しばらく引きこもっていて社会から遠のいていた潤一にとって、久々の家族以外の人間と普通の会話であった。またマキエにとっても、最近気まずい仲だった中原とスムーズに話せるよいきっかけとなったのだった。
感想
大地震に見舞われ、人々にとって厳しい状況に追い込まれる中、
それぞれが周りのために行動する姿に勇気づけられます。災害とは人を苦しめ起きてほしくない物ですが、それがきっかけとなり今までの人間関係や心の歪を解消しようとする人間の強さがみられます。さて次回以降、引きこもりの潤一はこれをきっかけに社会復帰できるのでしょうか?また家族との溝は解消されるのでしょうか?そしてミナレはどのように行動していくのでしょうか?次回以降が楽しみです!
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