解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ 1巻ネタバレ ~魔王軍から人間族に移行する冒険者~

魔王軍でありながら魔法が使えない四天王の補佐である暗黒兵士の「ダリエル」。四天王が代替わりしたことをきっかけに魔王軍を解雇され途方にくれる。そんなとき、敵対している人間族である に出会い、人間の村に辿り着く。魔族のはずが本当は人間族であり、第二の人生を送ることを決意する。しかし次から次に舞い込むトラブル。

魔王軍の暗黒兵士解雇

物語は遥か昔から魔族と人間族が対立している世界。見た目はほとんど変わらず、両者を分けるのは魔法が使えるか否かであった。

主人公は32歳、魔法が使えない魔王軍の暗黒兵士「ダリエル」。才覚と行動力を武器に四天王補佐に上り詰めた優秀な補佐。しかし補佐として仕えてた四天王が代替わりしたことをきっかけに、魔王軍自体をクビになった。

代替わりした新しい魔王軍の四天王
絢火の「バシュバーザ」
濁水の「ベゼリア」
華風の「ゼビアンテス」
沃池の「ドロイエ」

先代四天王グランバーザの補佐に据えており公私に渡って可愛がってくれてたが、魔王族にも関わらず魔法が使えないことを責められあっさりと首になり、城を出て途方に暮れるダリエル。

数日、森を彷徨い限界が近かった。そんなとき人がモンスターの猿に狙われているところに遭遇する。

助けを求められ、体当たりで猿と戦うが空腹で力が出ず…
「人間の作った武器に頼るなど魔王軍兵士の恥だが…」と思いながらも、少女が持っていたナイフで昔みた勇者のマネをして簡単に直してしまう。

面倒なことになる前に立ち去ろうとするが、少女はとんでもない怪力女でお礼のため村に連れて行かれる。

人間村で新たな発見

少女は「マリーカ」と名乗り、この村のギルドマスターと村長をやっている父と母の3人で暮らしていた。”魔族とバレたら殺される”と思いながらも、仕事が首になり路頭に迷っていることを話す。
マリーカの胸と必要としてくれる場所があるため、この村でお世話になることを決める。

次の日、マリーカの父から若くて良い身体ということを理由に”冒険者”を勧められる。冒険者になるために”ギルド登録の儀式”をする必要があり、この儀式は人間族でしか登録できないと説明を受ける。

魔族と思っているダリエルはなんとか拒否をするが、無理やり儀式に。
しかし無事に冒険者の儀式は終わり、”人間”だったことに気づいた。

魔族の中で育ち魔法が使えなかった無能だったが、本当は魔族では無く人間族であることを知った。こうして人間の冒険者として生きていくことになった。

早速、冒険者としての腕前をマリーカの父が試すが簡単に負けてしまう。ダリエルは冒険者のオーラ適正で全てにおいて最適合とされる超エリートだった。そのことから世界に羽ばたくよう促されるが、この村で暮らしたいことを伝え留まることに。

冒険者としての新たな道

ラスク村の人たちに紹介されるが、この村のもう1人の冒険者である「ガシタ」からは受け入れられなかった。
冒険者の等級は手の甲のA~Eで判断され、ダリエルの等級Eに対してガシタの等級がDのためマウントを取ってくる。

そんな中、冒険者として初めてのクエストを受ける。しかしクエストを見ると、マリーカを助けた時の猿の化け物の討伐であった。猿の化け物を倒していたことをきっかけに、早速冒険者の等級がDに上がりガシタの仲がまた悪くなる。

気を取り直し、ガシタが受けない”薬草採取”のクエストにマリーカと行くことに。

薬草採取の中、またも鹿のモンスターとありのモンスターに出会う。そして薬草採取のクエストのはずだったが、ついでにモンスター討伐のクエストもこなしてしまうダリエルだった。

ガシタとの仲はさらに悪くなり、冒険者等級C級以上の「ブレイズデスサイズ」と呼ばれる蛇みたいなモンスターの難易度討伐クエストに勝手に行ってしまったことを聞く。

ダリエルは胸騒ぎがし、最善を尽くすべきと1人でガシタを追う。すると早速、モンスターから逃げるガシタと遭遇。そして依頼書では分からなかったが超特大の蛇型モンスターであった。命を懸ける準備をして、ダリエルは向かい打つ。

冒険者としてのダリエル

予想以上の大型モンスターに斬りかかるが、同時に唯一の武器である剣が折れてしまった。
しかし倒すために頭を使い、勇者が使える技4つのうち2つ”ヒット + スティング”を繰り出し苦戦しながらも倒すことに成功する。

戦いがお終わると、ガシタは足を噛まれ毒が周り弱音を吐いている状態だった。
しかしダリエルが解毒剤を飲まし、薬草採取のクエストも全部繋がっていてこの世に無駄なコトなんてないこと教える。

すると次の日から、ガシタはダリエルのことを”アニキ”と呼ぶようになり皆んなからの信頼も上がった。

一方、その頃魔族軍は荒れていた。
ダリエルが補佐から抜けて、4~5回は補佐が変わり誰も無能のばかりであった。四天王の1人、沃池のドロイエはダリエルの補佐での仕事を褒めていた。「人間族に勝つにはダリエルのを連れ戻すべきではないか?」と提案していた。

旧職場でのヒーロー

ラスク村はかつて栄えていた話をマリーカの父から聞く。
ミスリル鉱山と呼ばれる土地がある。ミスリルとは鉄でも銅でも無い不思議な性質を備えた金属の素材であり、ミスリルを使い比類なき性能を誇る道具の元になっていた。
それは魔族軍も魔法の道具を作る必要不可欠な武器の素材であった。

故にミスリル鉱山の奪い合いは数百年と繰り返されたが魔族に取られた状態であった。

ラスク村はミスリルを各地へ運ぶ中継地として賑わっていたが、ミスリルを取れなくなったため衰退してきたことを知る。


ダリエルは早速ミスリル鉱山に向かった。
実はミスリル鉱山はかつての仕事場であり、魔王軍時代に鉱山担当として働いていた。目立たないように、中に入ると「ノッカー」と呼ばれる、古くから魔族に服従している暗がりを好む亜人種に会う。

ノッカーたちは、現代の仕事がダリエルが担当していた頃より数倍厳しくなっていたためストレスが溜まっていた。と、同時に唯一信頼していたダリエルのため大歓迎される。

そんなところに魔族軍の下っ端がノッカーたちを見張りに来る。あまりのストレスに反撃するノッカー。魔王軍も怒り、殺されそうになるノッカーたち。
そしてついに、痺れを切らしダリエルがノッカーたちのために登場する。

解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ 1巻の感想

新しいストーリーでインパクト大!まさかの敵と思われる魔王軍をクビになり、人間族になるというはちゃめちゃな展開!魔王軍の内部の様子も悪悪しすぎず、描かれており見てて楽しくワクワクが止まらないです。
そして魔王軍の時は魔法も使えなかったが、人間族では超エリート冒険者!どちらの世界でも、ダリエルの必要性が描かれており今後どちら側に付くのか見どころ満載の作品になっていました。