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ミザリィよ、そこで脱ぐ必要があるのか?漫画「アウターゾーン」

1990年代に週刊少年ジャンプにて連載されていた漫画「アウターソーン」。ホラーミステリーといったシリアスな内容の中で、突然謎のサービスシーンが盛り込まれており、「そこで脱ぐ必要があるのか?」「なぜ水着に?」「風呂でそんなこと考える?」とツッコミたくなることう請け合いだ。今回はそんな懐かしの漫画「アウターソーン」のあらすじや見どころを紹介していきたいと思う。

作品概要

作者:光原信 1991年から1994年まで週刊少年ジャンプで連載。全15巻。2011年にはコミック特盛にて「アウターゾーンリビジテッド」を連載開始。現在3巻まで出ている。(一部単行本未収録作品あり)特盛休刊に合わせ、web漫画サイトへ移行している。

登場人物紹介

ミザリィ

女性。アウターゾーンのストーカー(案内人)ということで、ストーリーテラー的な役割を担う。しかし、時には、登場人物と関わり助けることもあるが、悪人には残酷な一面ももつ。性格・素性は不明で耳がエルフのようにとがっているが人間には見ることができない。

火牙明(ひがあきら)

オムニバス形式の本作において、最多の15作品に登場。平口警察署の刑事。凶悪犯を射殺した際、誤って一般人の女性を射殺してしまう。被害者の魂が宿った人形マキの面倒をみることに。生活や捜査を二人で行っていく中で互いに支え合い、特別な存在になる。

坂内マキ(さかうちまき)

18歳。偶然麻薬取引の現場に遭遇してしまい、捜査中だった火牙刑事の銃撃に巻き込まれ死亡する。死者の門の担当者を脅し、生き返る為に新しいからだを探させる。それまで、人形の中に魂を宿らせることに。そして、自分が死んだ原因をつくった火牙のもとへ行くのだった。

長坂想一(ながさかそういち)

小学生(29話登場時)ミザリィの忠告を無視して、凶暴な妖精の姿を見てしまう。その結果、妖精から命を狙われることに。間一髪で助かった想一だったが、年月がたち高校生になってからまた妖精に狙われることに。

あらすじ

アウターゾーンはオムニバス形式で、一部を除いて一話完結型のストーリー構成になっている。

正体不明の妖艶な女ミザリィが、時にはアンティークショップの店員となったり、ストーリーテラーとしてプロローグを話てから話が始まったり、登場人物と直接かかわったりすることが多い。その中でミザリィは不思議な力を使う。少々の化け物であれば簡単に蹴散らすことができるほどの力をもつ。

ジャンルとしては、ミステリーやホラーの要素を多く含んだ作品となっている。登場人物の多くはアウターゾーンと呼ばれる現実世界の隣にある不思議な空間に巻き込まれる。そこでは、この世の物とは思えないような化け物や不思議な現象が数多く起こる。

大まかなストーリーは以下のパターンだ。ミザリィが登場人物に不思議なアイテムを使わせ、持ち主の使い方次第で不幸になったり幸せになったりするパターン。火牙&マキのような続き物のストーリー。ミザリィや登場人物が化け物に襲われ、協力して助かるか、逆に化け物に登場人物を襲わせるストーリー。ストーリーテラーとしてミザリィが登場し、登場人物だけでストーリーが完結する(ミザリィは冒頭と最後のまとめで登場)ストーリー。このような構成が一番多い。

見どころ

アウターゾーンの見どころは、一つは作りこまれたストーリーだ。少年誌において、ホラー要素のある漫画はあまり多くはないがしっかりと怖さを感じられる内容となっている。もう

一つは、ミザリィのセクシーさだ。読者サービスの一つなのかもしれないが、ホラー要素ばかりでなく、たびたびお色気が入ってくる。そのギャップがまた楽しませてくれる。しかしながら、そこで脱ぐ必要があるのか?と今になっては思うことではあるが、子供のころはドキドキしてみていたものだ。

そして、そのミザリィに翻弄される登場人物たちは善人もいれば悪人もいる。善人が助かればホッとすることができ。悪人がやられる様はスカッとする。そして、ほぼ唯一といtっていい続き物のストーリーとして、刑事と魂が宿った人形が活躍する「マジックドール」がある。ほぼミザリィは登場しないが、十分楽しめる内容となっている。

感想

アウターゾーンは週刊少年ジャンプでは珍しい、ホラー・ミステリーに特化した作品で、当時ジャンプの中でもかなり異彩を放っていた。

しかし、一話完結型のストーリー構成で非常に見やすさがあったため、連載途中からジャンプを読み始めた人でも入り込めたのが人気の秘訣の一つだと思う。

少年誌でありながら、作りこまれたストーリーと恐怖感の演出は当時読んでいて衝撃を受けた。一方で、週刊連載で話の内容を考えていくのはなかなか過酷だったのではと考えられる。

単行本には作者の作品解説が載っており、漫画を描くにあたっての苦労や作品への愛を感じることができる。本当はもっとこの作品を観ていたかったというのが一番の感想になるだろう。