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漫画「うしおととら」最高に泣ける最終回・ネタバレ

こんにちは、犬王です。
今回は「うしおととら」の最終回を紹介していきたいと思います。この作品は本当に大好きで何度も読みかえしてしまいます。特に最終回は非常に秀逸なので是非知って頂きたいと思い記事にしました。ネタバレ要素が多いので内容を知りたくない方はご注意ください。

作品概要

「うしおととら」は、藤田和日郎による漫画作品。週刊少年漫画雑誌週刊少年サンデーにて、1990年6号から1996年45号にかけて連載された。単行本は少年サンデーコミックスより全33巻+外伝1巻、同ワイド版は全18巻。

キャラクター紹介

蒼月 潮(あおつき うしお)

正義感が強く、曲がったことや嘘が嫌いな真っすぐな性格の持ち主。また他人の幸せのためなら自身が傷つく事も厭わない。妖にとって天敵と呼ばれる霊槍「獣の槍」を伝承者。家業は寺で、父と2人生活。父は光覇明宗の法力僧・蒼月紫暮、母は三代目お役目。

とら

500年間、獣の槍に封じられていた大妖怪。虎にも似た金色の大きな体躯に鋭い爪と牙を持つ。その実力や800年前の戦で見せた勇猛な戦いぶりから妖怪の中でも一目置かれる存在である。その名を聞いただけで震え上がる妖怪も多く存在するほど。

中村 麻子(なかむら あさこ)

潮の幼馴染。気が強く快活な性格。また母性本能が強く、世話焼きが過ぎて、「お節介」になってしまう事も。正義感も強く理不尽な暴力を振るう相手を決して許さず、子供や弱者を守るために脅威に立ち向かう度胸を持ちあわす。

井上 真由子(いのうえ まゆこ)

潮と麻子の幼馴染。麻子とは大親友だが、正確は正反対で、おっとりのんびりしている天然とも言える性格だが、いざという時には脅威に立ち向うことのできる強い意志を持つ。

蒼月 紫暮(あおつき しぐれ)

潮の父。普段はごく普通の寺の住職であるが、その真の姿は光覇明宗最強クラスの法力僧。現在は家族を想う優しい性格だが、若い頃には獣の槍の伝承者に選ばれない苛立ちから、周囲が距離を置くほど荒れていた。

あらすじ

主人公・蒼月潮は、ある日自宅の寺の倉で、一本の槍で封印され身動きの取れない妖怪と出会う。その妖怪はかつて大妖怪と知られる虎にも似た金色の大きな体躯に鋭い爪と牙を持つ妖怪であった。その後、潮によって「とら」と名付けられるその妖怪から、「槍を抜いてくれれば、殺したいやつ殺してやる」と交渉を持ち掛けられる。しかし潮はその凶悪な妖怪の交渉に乗るわけもなく、そのまま封印したままにするつもりであったが、とらの妖気を感知した妖怪たちが幼馴染の麻子と真由子の周りに集まってきてしまう。妖怪を撃退するため、一緒に戦うことを条件にとらを解放することに。解放されたとらは約束を反故にし、その場を去ろうとする。しかし妖怪を滅ぼすためだけに作られた伝説の槍「獣の槍」を手にした潮は、その槍の力をもって強制的にとらを従え妖怪たちを撃退。ここから潮はとらを妖怪との戦いに協力させることを目的に、とらは潮の隙を狙って潮を喰らうことを目的に行動を共にしていく。そして様々な試練を二人で乗り越えていき深い絆が結ばれていく。

見どころ

当初、潮ととらは互いに警戒し合い、仕方なく協力していた側面がありましたが、徐々に互いを認め合い、絆を深めていく関係性が見どころです。表面上は照れくさいのか、喧嘩も多く、意見も合わない二人ですが、最終的には同じ課題を二人で解決していく、そんな関係性が微笑ましく惹き込まれます。

そんな二人には実は過去に悲しい宿命が存在し、物語が進むにつれ明らかにされていきます。そして人間と妖怪という種別を超えた二人の深い絆で最強最悪の大妖怪「白面の者」に立ち向かう姿に注目してみてください。

最終回・名シーン(ネタバレ)

※ここから最終回と名シーンをネタバレしていきますので、内容を知りたくないという方はご注意ください。

人間・妖怪が一丸となり、多くの犠牲を払った最強最悪の大妖怪「白面の者」との戦いはついに終止符が打たれます。

戦いの中で追い込まれた白面は自らの眼を潰し、獣の槍の気配に集中します。その動きに太刀打ちができない潮ととら。打つ手がないように思えたその瞬間、とらが潮の腕をとり、獣の槍を自らの背中に刺し体内に隠すのです。

獣の槍の気配を感知できなくなった白面。獣の槍の威力はすさまじく、とらの体は蒸発していきます。潮は抜こうとしますが、

「他の奴がやられるのと今倒すのとだっちが大事だ。目的を忘れるな」

というとらの言葉に潮はついに決意します。

「お前にだけかっこつけさせねぇ」と、そのまま白面に突進する潮ととら。ついに白面の頭を吹き飛ばします。

「我を憎めよ…我を憎む限り我が滅びることはない。」

と言い残す白面

「あいにくだったなぁ…わしはもうおまえを憎んでねえんだよ。」

と答えるとらはトドメの雷を放つ。

白面の体は崩壊していきます。そして赤子の幻影を映し出し空に溶けていくのでした。

「そろそろらしいや・・・」
ととら

「俺を喰うんだろ・・・?」
と泣きじゃくる潮

「もう喰ったさ、腹いっぱいだ・・・」

と満足そうに言い残すとら

そしてとらは消えていきます。

とらを失った失意の中、潮の体にも変化が訪れます。
獣の槍を使い過ぎた反動で、潮自身も獣に変化していきます。「とらになるのならいいや」と身を任せる潮の元に、ギリョウ、ジエメイが現れ獣への変身を食い止めます。
そしてついに世界に平和が訪れたのです。

戦いに終止符が打たれ、以前と変わらぬ日常を過ごす潮。とらがいないことを除けば・・・。とらと出会った蔵の前で思いにふけります。

「おもしろかったよなぁ。なあ、とら・・・」

そして前に歩き出した潮は仲間たちと卒業式に向かうのでした。

感想

泣きます…これは間違いなく泣きます…いや、本当に…当初はいがみ合っていた潮ととらですが、最後には最高のパートナーとしてお互いを想い合い、そして別れます。

最終シーンではとらが復活したことを匂わすシーンがありますが本当にこの関係がまた見たいと心底思ったことを覚えています。作品のクオリティーももちろんですが、最終回は数ある漫画の中でも極めて秀逸だと思います。

それでは以上「うしおととら」の紹介でした。