超セレブな学園コメディー「有閑倶楽部」

概要

漫画「有閑倶楽部」は「一条ゆかり」による少女漫画。1981年よりりぼんにて連載。全19巻。1986年国生さゆり主演でテレビドラマ化、2007年赤西仁主役で連続テレビドラマ化(全10回)

登場人物紹介

剣菱 悠理

大財閥の令嬢ながら好奇心の強い男勝りな性格で、周りを困らせるトラブルメーカー。スポーツは何でも得意で、ケンカは誰にも負けない。聖プレジデント学園高等部の生徒会役員で結成する「有閑倶楽部」の中心人物。勉強嫌い。

菊正宗 清四郎

大病院を経営する医者の御曹司。聖プレジデント学園高等部の生徒会長。文武両道で何でも一番を取れるほどの実力者。医学にも精通し、自ら薬を調合するなど多才。仲間が困った時には知力体力すべてを尽くして救うリーダー的存在でもある。

白鹿 野梨子

父は日本画の大家、母は茶道の家元という大金持ちのお嬢さま。聖プレジデント学園高等部生徒会役員。大和撫子の見本のような美女。清四郎とは幼なじみ。幼稚舎で悠理と出会ってから人生が変わり、行動力がついた。キツイ事をズバッと言う性格。

松竹梅 魅録

父は警視総監、母は元華族でありながら、暴走族。ヤクザやチンピラなどにも顔が効くし、いざとなったら警察の力も使うので、ヤバい事になっても大丈夫。聖プレジデント学園高等部生徒会副会長だがケンカが大好き。

黄桜 可憐

宝石商の一人娘。自他共に認めるプロポーション抜群の美女。聖プレジデント学園高等部。生徒会、社交倶楽部所属。男性への色仕掛け担当。聖プレジデント学園中学部で有閑倶楽部のメンバー達と出会い、同級生になる。容姿は大人っぽく左目下の泣きホクロが特徴。

美童 グランマニエ

スウェーデン大使の息子。聖プレジデント学園高等部生徒会役員。クォーターで長身の美貌を活かし、世界中に恋人がおり、ナルシストで女たらし。多数の語学能力があり、女性にもてるためには何でもする。

あらすじ

良家の子息や令嬢が通う聖プレジデント学園高等部の生徒会役員たち6人は、大金持ちで容姿も申し分なく、何不自由なく毎日平和に暮らしている。しかし平和で退屈な生活に満足してはいない。ある時は学校のトラブル、ある時は誘拐事件、ある時は世界旅行で、数々の大事件に首を突っ込んだり引き込まれたりするストーリー。6人とも個性があり多才で、人脈も多岐に渡るため、色々な難事件も次々と解決していく。主役となるのは6人の生徒会役員。生徒会長である清四郎は医者の息子で医学にも精通、勉強も一番、武道も一番、何でもできる、誰からも頼られる存在。大和撫子だがいう事は人一倍キツイ乃梨子、日本有数の財閥の娘ながら男勝りで何よりケンカが大好きな悠理、警視総監の息子で警察にもヤクザにもコネがある暴走族の魅録、世界中に恋人がいて多か国語が喋れる女たらしの日本人離れしたクォーターの美童、どこまでも美を追求したい、玉の輿狙いの可憐たち。高校生離れした彼らが大人を相手に立ち回る。大抵1話で解決するストーリーになっているが、たまに長期間続くものもある。6人はずっと高校生で、何年たってもそのまま。一度、6人そろって留年してしまうストーリーもあった。

見どころ

子供向けの少女マンガに連載されていたにしては、絵も内容も少し大人っぽくて、恋愛とは全く関係ないストーリーもあって、少女漫画雑誌「りぼん」の中では異色のマンガであった。そのため小さな子どもよりも少し年齢の高い少女に人気だった。特に、たまに出てくるホラー編が人気。当時少女マンガではそれほど扱われていなかったし、絵も表現も怖ろしく子どもたちの間で話題となった。普段のストーリーは、お金持ちの子どもたちが羨ましい生活をしていたりパーティーに出たり海外旅行に行ったり、少女たちの憧れの内容が多い。高校生の6人が大人を欺いたりダマしたりする奇想天外な回は楽しいし、大人たちで解決できない大事件も6人が知恵を出し合って解決していくなど、スカッとできるところが見どころ。

感想

雑誌「りぼん」の少女マンガにしては絵が大人っぽく、小さな子には受け入れられない面もあったが、ストーリーが面白くて次第に人気が出ていった感じ。初めは主役の6人の中で、個人的に好き嫌いもあるが、徐々に6人の生活環境が取り上げられて、読み進めていくと本当に6人が大好きになれる。どの子も個性的でそれぞれ苦労もあったり面白い人生を送っていると思う。ずっと高校生のままなのはかわいそうだけど彼らをこのまま見ていたくなるほど夢中になれるマンガだった。作者の思い入れが感じられる。ドラマ化された時も嬉しかったし、たくさんの人に愛されていて嬉しい。もうずいぶん続きは書かれていないけど、もしかしたら続きが見れるんじゃないかと期待している作品。