「となりの怪物くん」独特なキャラクターそれぞれになぜか共感してしまう!

となりの怪物くん ~概要~

「となりの怪物くん」は、ろびこによる少女漫画。2008年から2013年まで「デザート」にて掲載された作品です。 2012年にはアニメ化もされ、さらに2018年には実写映画化もされました。 第34回講談社漫画賞少女部門にもノミネートされた作品です。

となりの怪物くん ~登場人物紹介~

水谷 雫(みずたに しずく)

身長:158cm
血液型:B型
特徴:茶髪の二つ結び
松楊高校の生徒で、勉強好きでドライな性格。 幼い頃、クラスで飼育していたウサギが亡くなっても涙一つ流さなかった事から 「ドライアイス」と呼ばれる程の冷血少女。運動神経は全くダメで、足がものすごく遅い。

吉田 春(よしだ はる)

身長:178cm
血液型:O型
特徴:ボサボサの天然パーマ、高い身長
松楊高校の生徒で、登校一日目で上級生と問題を起こし停学になった超問題児。人間は素直で無知。基本的に雫やみっちゃんの言う事をそのまま聞きなんとか生きていけている。学校内では雫がいないと何もわからないので常について回るが、トイレにまでついて来ようとしたところを止められる。

夏目 あさ子(なつめ あさこ)

身長:157cm
血液型:O型
特徴:茶髪ミディアムレイヤー、美少女
松楊高校の生徒で、月に三回告白される程のモテモテ美少女。成績はお世辞にも良いとは言えず、いつも赤点ばかり。昔のトラウマでネット世界に飛び込み現実逃避をしていた。

佐々原 宗平(ささはら そうへい)

身長:164cm
血液型:A型
特徴:短い前髪、跳ねた後髪
松楊高校の生徒で、主人公の周りでは唯一まともな常識人間。明るく爽やかで嫌いな人はいなだろうと思える程の良い人。案外負けず嫌いなところもあり、割と男らしい一面もみられる。

三沢 満善(みさわ みつよし)

身長185cm
血液型:A型
特徴:グラサン、ピアス、かなり高い身長
ハルの従兄にあたる人で、バッティングセンターの店長をしている。愛称は「みっちゃん」。面倒見が良く、ハルの面倒を見ている。性格はかなり落ち着いていて、作中では大人な部類。サングラスの下はめちゃくちゃ男前だがあまり見せない。

となりの怪物くん ~あらすじ~

松楊高校に通う水谷雫はある日担任教師の二宮から、雫がほしかった参考書を買ってもらうことを条件に、入学初日に流血事件を起こして停学になって以来不登校の、となりの席の吉田春(ハル)にプリントを渡すように頼まれる。

雫はハルがいるというバッティングセンターに来ていた。そこにはサングラスをかけてタバコを咥えている男がいた。その男に声をかけていると、横からいきなり人が吹っ飛んできた。 その先を見るとそこには噂の吉田春がいた。ハルはグラサンをかけたみっちゃんという男から説明を受けると、即座に窓から逃げ出した。

勉強の事にしか興味の無い雫にとってはどうでもよく、二宮に達成の報告をしようと学校に戻っている途中、いきなり何者かに押し倒される。誰なのか確認してみると、それは先程逃げたハルだった。

雫が担任の手先で、自分を無理矢理学校に行かせようとしているんじゃないかと疑っているらしい。事情を説明するとハルは納得してくれたらしく、雫が立ち去ろうとすると引き止めて名前を尋ねてくる。応えると、どうやらプリントを届けてもらったのが嬉しかったらしく、自分の事は名前で呼んでくれて構わないと言ってくる。どうやら友達になりたいらしい

不可解な違和感を覚えながらも、雫はハルに気に入られ、迷惑しながらもハルの世話を焼くようになる。やがてハルは再び登校を始め、二人の間に友情が芽生えると、周りの人間関係にも変化が起きてくる…。

となりの怪物くん ~見どころ~

序盤の、ハルが友達だと思っていた人達の裏切り発覚シーンはかなり印象的です。

いつもバッティングセンターに溜まっていて、「友達」がいない純粋なハルから
『ハルくーん金貸してよ。「友達」でしょ。』
と言って毎度お金をせびってくる人に対して、雫が
あんなの「友達」じゃない、あんな「友達」ならいない方がマシだ
と諭すと、ハルは怒ってしまいます。

そしてバッティングセンターに再び行ってみると、その「友達」たちが
『最近金をださない、いいお財布見つけたのに』
とボヤいているのを、ハルが聞いているところを雫は目にしてしまいます。
そこで雫は勇気を振り絞って文句を言いに行くのですが、返り討ちにあいそうなところをハルが助けてくれるところがあって、あのシーンはとても悲しくなりました。

となりの怪物くん ~感想~

基本的に青春ラブコメ漫画となっているのですが、私はこの漫画の中に友情というモノを感じました。一歩踏み出す勇気が、固い絆に繋がるんだなということをしみじみと感じました。
それとみっちゃんの優しさがたまらなくいいです。ハルや雫を常に温かい目で見守っていたり、さりげなく交錯する恋心に気付き、一歩引く大人っぷりはとても癒されます。ひょっとしたらこの人が一番の理想男子なのではと思ってしまう程です。

あと個人的にですが、この作品はもっと登場人物を増やす事で話の幅がもっと広がり、更に長く続ける事ができるのではないかと思います。もっと他のクラスメイトの物語や過去編などを入れる事も沢山できそうな、フラグっぽい部分が見られたので個人的に惜しく感じてしまいました。続編や外伝を更に作っていただきたいぐらい夢中になった作品でした。