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妖艶なダークヒーローで豪華キャストによる映画化「不能犯」

概要

漫画「不能犯」は「宮月新(原作)」、「神崎裕也(作画)」による大人気コミックスである。2013年から集英社の「グランドジャンプ」にて連載された。そして2018年には松坂桃李や沢尻エリカ、新田真剣佑など非常に豪華なキャストで実写映画化が公開された。

登場人物

宇相吹正

本作品の主人公であり、狂言回しでもある。主人公にも関わらず何かと謎の多い人物である。常に黒いスーツを着用しており、経歴不詳の男性である。依頼を受けて対象となる人間を心理的に追い詰めて殺害する。しかし、証拠が残らないために「不能犯」と呼ばれていた。

多田友樹

宇相吹正と同じく本作品のもう一人の主人公であり、刑事である。刑事としての階級は巡査部長となる。宇相吹のマインドコントロールが通用しないかなり希少な人間である。宇相吹による殺人事件を阻止するために動く。

夜目美冬

多田友樹の上司である警部補。過去に高校生を誤認逮捕し、その高校生が自殺したという過去がある。
宇相吹正と接触し亡くなっている。

百々瀬麻子

多田友樹の後輩であり巡査員。多田友樹と一緒に宇相吹正による連続殺人事件を阻止するために行動する。

保坂篤史

宇相吹正の存在に気づいた探偵。後に「宇相吹正」を名乗り、殺害に目が覚める。

あらすじ

本作品の舞台は実際に現実に存在するような地名などが出てきて、読者はかなりイメージしやすい物語となっている。主要人物は基本的に宇相吹正と多田友樹が物語の主軸となっている。宇相吹は、電話ボックスに依頼人が殺してほしい人物の連絡先と理由を書いた手紙を貼っておくと、完全に証拠などが残らないような完全犯罪でその対象となる人物を抹消する。そういったことをしていくうちに、SNSでは「電話ボックスの男」と呼ばれている。宇相吹が実行する犯行は、対象とする人物にマインドコントロールによって精神的に追い詰めて自殺をその本人に自ら実行させるというものである。こういう犯行のために、誰がどのように殺したかという情報は何一つ残らないというものなので、宇相吹は「不能犯」と呼ばれている。そんな中、多田友樹という刑事は片思いの相手であった夜目美冬の死を通じて宇相吹の能力と犯行手口に気づき、宇相吹による連続殺人事件を阻止するために行動する。とある事件で刑事である多田友樹は宇相吹の身柄を確保することに成功した。そこで事情聴取を実行するも逮捕に至らず、決定的な証拠がないために物語は終結しない。そういったミステリーサスペンス漫画である。

見どころ

本作品の見どころとしては、登場人物の心理状況や物語の展開が特に面白くて最大の見どころだと思われる。何より犯行の手口が実際に現実ではありえないような手口で行われているために、宇相吹を中心とする人間関係や宇相吹を捕まえるために翻弄される警察の行動も本作品の面白さの一つである。そしてこの作品は世間でかなり高い評価を得ており実写映画化もされているが、主役に松坂桃李を起用しており、かなり話題となった。ほかにも沢尻エリカや新田真剣佑、間宮祥太郎など超豪華なキャスティングで見ごたえはかなりあるので、実写映画の方にも着目して欲しいところだ。

感想

本作品は漫画からではなく実写映画で初めてこの作品のことを知ったので、約二時間程度の映画であったが、とても内容の濃い作品であった。公開されたのも2018年なので割と最近の映画であるため、実際に現在テレビで大活躍中の俳優や女優たちが大勢出演しているので特に若い世代にはぜひ見てもらいたいと思う。漫画の方も絵がかなり上手で読み応えは抜群である。ストーリーも読者を飽きさせないような話の展開が繰り広げられているために、作品としてはかなりレベルは高いのではないだろうか。