愛と友情の壮大な物語「ふしぎ遊戯」

最終更新日:2020-01-19

概要

1992年より少女コミックに掲載された渡瀬悠宇による少女漫画。コミック全18巻。1995年4月より1996年3月までアニメが放映され、2008年には女性向け恋愛ADVゲームが発売。世界観を同じくした作品「ふしぎ遊戯 玄武開伝」(全12巻)、「ふしぎ遊戯 白虎仙記」(既刊1巻)がある。

登場人物

夕城 美朱

15歳B型。本作の主人公で明るく元気で食欲旺盛な女の子。親友の本郷唯と一緒の大学を目指し日々努力している。非常に前向きでへこたれても根性で立ち向かう性格。唯とともに図書館で見つけた「四神天地書」を開いたことで本の世界へ転送されてしまい、そこで朱雀の巫女となり波乱の運命に飲み込まれていく。

本郷 唯

15歳AB型。もう1人の主人公。成績優秀な美朱の親友で、男子生徒にモテすぎたことがきっかけでショートカットにしているほどの美人。本の世界に転送された美朱を助けるために奔走するが、入れ替わりで自身が本の世界に取り残されてしまう。そこで青龍の巫女となるが、美朱に見捨てられたと思い込んだことで二人の仲は大きく引き裂かれ対立することになる。

鬼宿

17歳O型。額に「鬼」の字を宿す朱雀七星士の1人。身長180㎝で拳法を得意とする活動的で朗らかなイケメン。家族想いで幼い弟妹たちを養うために出稼ぎをしており、面倒見がよく熱い心の持ち主だが貧しい家庭環境のため守銭奴なところがたまにキズ。街中で絡まれていた美朱を助けたことで出会い、のちに惹かれあうことになる。

あらすじ

美朱と親友の唯は、図書館の立ち入り禁止区域で「四神天地書」なる書物を見つける。そこに書かれていた『読み終えた者は主人公と同様の力を得、望みがかなう』という言葉に惹かれ本を開くと、中に吸い込まれてしまった。1度は現実世界に戻ることができたが、再び訪れた本の世界から戻る方法が分からなくなってしまった美朱は、皇帝であり朱雀七星士の星宿(ほとほり)に乞われ、朱雀の巫女となって紅南国を守り現実世界への戻り方を探すことになる。現実世界での兄、奎介や唯らの助けを受け帰還した美朱だったが、入れ替わりに唯が四神天地書の世界へ転送されてしまった。唯を助けるため、紅南国を平和に導くため、鬼宿の傍にいるため―様々な想いを胸に、再び美朱は本の中へ戻ることになる。一方、美朱を助けるために奔走した唯だが、入れ替わりに転送された倶東国で暴漢に襲われてしまう。必死に美朱に助けを求めるが声は届かず、見捨てられた絶望の中で心宿(なかご)に助けられ、青龍の巫女となった。しかし青龍の力の独占を狙う心宿はたくみに唯の心を揺さぶり、朱雀の巫女である美朱と敵対させるように仕向けた。こうして二人は対立することになり、神獣召還を巡る激しい戦いへと身を投じてゆくことになる。

見どころ

悲しい誤解から親友であった美朱を激しく憎むことになる唯。葛藤しつつも自分が受けたと感じている仕打ちを思い出すと、美朱を許すことができず、彼女の不幸を実現させるために鬼宿を奪うことに執着していきます。愛憎入り混じる唯と美朱、鬼宿がどうなってしまうのかとヤキモキが止まりません。美朱と鬼宿の恋を邪魔するのはそれだけではなく、巫女という制度だったり、鬼宿が本の世界の人物ということだったりと、次々に難題が二人にふりかかります。そして七星士たちが仲間になるエピソードや壮絶な戦い、主人公を守るため、使命を全うするために訪れる死も見どころです。その別離が非常に熱く展開を盛り上げます。それぞれに想いや背負っているものを抱きながら、使命を全うして散っていく七星士たちのカッコよさと寂しさに心が震えます。

感想

朱雀を召還するときの長いセリフを丸覚えするほど好きでした。たくさんの男子たちにチヤホヤされる美朱に嫉妬したり、唯が怖すぎると思ったり、大好きな人との悲しい別れで泣いたり。それくらい個性的なキャラクターたちがたくさん登場するので、愛着を持って夢中で読んでいました。出会って仲間になり絆を築いていく過程、友情、愛、死を迎えた仲間の想い、様々な難題を乗り越える全部がドキドキハラハラの連続です。神獣召還までの道のりが果てしなくて、迫りくる壁が高くて、一筋縄ではいかない展開で先が気になって仕方ないのです。恋愛要素も強いですが、スケールが壮大で重厚なストーリーの中、笑える要素もあり美朱を取り巻く人々のドラマが熱いです。