ただグロいだけじゃない!生きる意味を問う不朽の名作「寄生獣」※ネタバレ

こんにちは、ニケです今日は私が人生で一番影響を受けた漫画、「寄生獣」をご紹介致します。
この作品の素晴らしさをほんの少しでも伝えることが出来たら嬉しいです!

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「寄生獣」作者:岩明均 【全10巻】

寄生獣とは、人間に寄生し人間を喰らう新種の生物です。

「誰かがふと思った 生物(みんな)の未来を守らねば…」そんなメッセージから物語は始まります。どこからともなくいくつも落ちできた謎の物体。その中から現れた生物。それは、人間に寄生し人を喰らう寄生生物でした。

寄生生物達は人間になりすまして人間社会に溶け込み、狙った人間を殺しては喰らっていきます。そして、食べかす(死体の残骸)があらゆる箇所で見つかり、人々は「連続ミンチ殺人事件」だと震えあがるのでした。

本来、寄生獣は人間の脳を乗っ取り支配します。しかし主人公・泉新一は脳を乗っ取られることを免れ、代わりに右腕に寄生されてしまいます。寄生された右腕は、『ミギー』と名付けられ、新一とミギーの奇妙な共存が始まるのでした。

主要キャラクター紹介

泉 新一

高校生。謎の寄生生物に脳を奪われかけるが逃れ、代わりに右腕に寄生される。それを機に、脳に寄生された人間たちとの過酷な戦いが始まる。

ミギー

新一の右腕に寄生した寄生生物。初めは脳を奪えなかった事を残念がっていた。自分が生きるために新一の命を常に守ろうとする。冷酷な考えを持ちながらも、次第に新一との絆を深めていく。

田宮良子

脳を寄生されたにも関わらず、その人間固有の身分を引継ぎ新一の高校の教師として現れる。他の寄生生物とは違い、人間との共存や生きる意味について考え、新一に問う。物語の鍵を握る存在である。

村野里美

新一のガールフレンド。ミギーの存在は知らないが、新一が過酷な運命を背負っていることに感づき、支える。

「寄生獣」が伝えたいこと

この物語は、単なる寄生生物との殺し合い漫画ではないと思います。それぞれが生きるために悩み、考え、必死に戦っています。また、愛する人を失った時、自分が死に直面した時の感情が、これでもかというほどリアルに描かれています。

ミギーの圧巻の理論

ミギーの存在を知った人間が、新一に対し「実験材料にされてでも人類のために名乗り出るべき」と告げ、それに対してのミギーの理論が圧巻でした。生きる事は綺麗ごとではない。そう気付かされるシーンです。

それぞれの想い

寄生生物は繁殖能力を持っていません。人間を喰らい、共喰いのような事を繰り返す寄生生物が生まれた理由とは何なのか。それぞれが、持論を唱えます。

「死」の描写

この物語では、沢山の命が失われていきます。それぞれの命が尊く、悲しむ者がいます。また、自身に死が近づいた時の孤独や恐怖がひしひしと伝わってきます。

愛する人と生きるということ

新一を想い、支える里美。新一もまた、寄生生物から里美を必死に守ろうとします。
愛する人に寄り添っていたい。その感情こそが、生きる理由なのかもしれません。

感想

この物語を読み終わった後、あなたは何を思うでしょうか?
生きる事とは何なのか。他の動物や、地球のためを想う事とは何なのか。人間でない生き物ー、「寄生獣」が、人間の傲慢さや偽善を飛び越え、真実を伝えてくれる、そんな作品だと私は思いました。

是非一度は読んでいただきたい作品です。