「カエル男が「私刑」を執行していく漫画『ミュージアム』。意味深な結末(ラスト)について(※ネタバレ)

こんにちは、ニケです。
今日は前回の記事に引き続きホラー系作品をご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのは、映画化もされている人気作品『ミュージアム』です。
残酷な方法でカエル男に次々と人が殺されて行き、ついには主人公の奥さんが標的にされてしまいます。
その理由や結末(ラスト)についてまとめてみました。

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「ミュージアム」作者:巴 亮介 【全3巻】

1.あらすじ

カエルの被り物を付けたカエル男は、雨の日にのみ現れ、殺人を繰り返す。

その方法は極めて残虐で、生きたまま犬に食い殺させる「ドックフードの刑」、画鋲を口いっぱいに詰め込み殺す「針千本飲ますの刑」など、それぞれ死体と共に刑の名のメモが残されていた。

被害者には1つの共通点があり、それは「幼女樹脂詰め殺人事件」の裁判員制度による裁判員であった。
そして、主人公である刑事・沢村の妻もその裁判員の一人であったー。

2.カエル男とは

猟奇的な殺人を繰り返すカエル男とは何者なのでしょうか。

当初、カエル男によって殺された被害者達が皆「幼女樹脂詰め殺人事件」の裁判員制度による裁判員であったことから、その裁判で死刑を宣告され自殺した大橋の親族と思われていました。
しかし、主人公の刑事・沢村は、捜査を進めるうちに、真相へと近づいていきます。

「幼女樹脂詰め殺人事件」の裁判で死刑を宣告された大橋は実は冤罪で、本当の犯人は「カエル男」こと霧島だったのでした。

霧島は自分の犯す殺人を「芸術(アート)」と称し、自分の”作品”である「幼女樹脂詰め殺人」を大橋という凡人の”作品”だと仕立て上げた裁判員たちに怒りを抱きました。
そして、復讐がてら自分の”作品”へと変えていったのでした。

3.残忍な私刑の数々

カエル男が”作品”と称する殺人は、極めて残虐なものばかりでした。
殺された裁判員たちは、以下のような残虐な殺され方をしています。

その1『ドックフードの刑』

被害者:上原 あけ美
上原あけ美は愛犬家でしたが、同棲する彼が犬のアレルギーであったため、泣く泣く愛犬を手放すことにしました。
しかし愛犬の引き取り手は見つからず、結果保健所で殺処分となりました。そんな上原にカエル男が下した刑は、上原を鎖でつなぎ部屋に監禁し、そこに空腹状態の獰猛な犬を数匹放つというものでした。
上原は生きたまま犬達の餌となったのでした…。

その2『母の痛みを知りましょうの刑』

被害者:堤 優一
堤優一は20代後半であるにも関わらず、家に引きこもり母親に依存した生活を送っていました。
そんな堤にカエル男が下した刑は、堤を椅子に縛り、鼻や耳を切り取りバケツに入れていき、バケツの重さが出生体重と同じになるまで切り取るという刑でした。
堤は、最後は頭をも切り取られ死亡するのでした。

その3『均等の愛の刑』

被害者:小泉 勤
裁判官であった小泉にカエル男が下した刑は、「均等の愛の刑」。
小泉は、身体を縦半分に切断された遺体となって、その体の半分は愛人の勤める会社へ、もう半分は妻子のいる自宅へと宅配便にて届けられたのでした。

その4『ずっと美しくの刑』

被害者:瀬戸内 綾子
女裁判官であった瀬戸内は、55歳という年齢よりもずっと若い外見の持ち主でした。
彼女は整形手術を重ねその若さを保っていたのでした。
そんな彼女にカエル男が下した刑は、瀬戸内を業務用の巨大なな冷凍庫に入れ凍らせるというものでした。

その5『針千本飲ますの刑』

被害者:真矢 恒彦
占い師である真矢にカエル男が下した刑は、真矢をテープでぐるぐる巻きにし、画鋲を口いっぱいに詰め込み殺害するという刑でした。
余談ですが、私的にはこの死体が一番衝撃的でした…。

その6『お仕事見学の刑』

主人公沢村の妻・遥は息子の将太と共にカエル男の屋敷に監禁されてしまいます。
それを助けるために沢村はその屋敷へと乗り込むのですが、カエル男に見つかり、別の部屋へ閉じ込められてしまいます。
沢村は、妻子の肉で作ったと見せかけられたハンバーガーを食わされたり、精巧に出来た妻子の生首の作り物を見せられたりと、散々な目に遭います。
妻子である遥と将太は、カエル男に殺されかけるも、遥が命乞いしたことにより、自分が沢村に殺されれば息子は助かるとカエル男に促されます。

しかし、この刑のみ、カエル男の思うように執行することは出来なかったのでした…。

4.結末(ラスト)の意味とは

ネットで色々とミュージアムの感想を検索してみましたが、この物語のラストは、読む人によってどうやら受け取り方が違うようです。

最後、追い詰められたカエル男は『エンディンクは3つあった』と言い出します。
その3つとは、

①沢村が妻を殺して息子と二人生き残るエンディング
②沢村がカエル男を殺し、家族3人が生き残るエンディング
③沢村、妻、息子3人とも殺されるエンディング

です。
なのですが、物語の最後は、現実と誰かの空想のようなシーンが織り交じっているように見受けられます。なので、果たしてどのエンディングが実際のエンディングなのかという部分で意見が分かれているようです。

私が漫画を読んだ感想としては、上記の三択には無いですが、沢村一人が助かり、妻と息子は死んでしまったのかなあ、と思っていました。

なぜならカエル男が妻と息子を銃で撃ったような場面が沢村の回想として描かれているからです。

しかしそうすると矛盾が生じます。事件後、妻と息子が道端でフリーライターに話しかけられるシーンがあるからです。

私はそのシーンについては無視し、勝手に沢村だけが生き残ったと解釈していました。(笑)

しかしネット上では、


「3人とも生きているのではないか」
「沢村だけが死んでいるのではないか」

というような意見がありました。


「3人とも生きている」
これも考えられると思います。
実際に、事件後に3人とも登場しているからです。
しかし、それならハッピーエンドの筈ですが、事件後に出てくるシーンは、とても「助かってよかったね」という感じではありません。
沢村と妻子は別々のシーンで登場し、会話等も無いからです。
一番最後に、息子のバースデーケーキを3人で祝うシーンがありますが、そのシーンもなんとも不気味な雰囲気を漂わせています。
このケーキのロウソクの煙は、お線香の煙を意味しているのではないかという意見もネットでチラホラありました。

「沢村だけが死んでいる」
これも考えられなくはないと思います。
そうすると最後の方のシーンは、沢村自身は生きていると思っているけど、実際は「お前はすでに死んでいる」状態という事でしょうか。
まあ、これを有りとしてしまうとどのようにも捉えられてしまう気がしますが…。(笑)

このように、読む人によって、また考え方によて、色々な解釈が出来るラストは非常に面白いと思いました。

5.URLの秘密

ラストに登場するフリーライターの男が、沢村の妻子に名刺を差し出すシーンがあります。

この名刺には秘密があり、そこに記載されているURLにアクセスすると、作者のメッセージやイラストが見れるのです。

ちなみにURLアクセス後にパスワードの入力が必要になりますが、『museum』と入力したらアクセスできました。

私がアクセスした際は、カエル男の画像が何枚かと、作者のお礼のメッセージがでてきました。

しかしネット上で検索すると、掲載できなかったグロテスクな画像が見れたり、作者からのメッセージも、『本当はもっとバットエンドにしたかったけど、出来なくて残念』というような内容が出てきたという声もあしました。

なので、表示させる画像や文章はどこかのタイミングで更新・変更されたみたいです。

6.まとめ

さて、今回は漫画『ミュージアム』についてご紹介しました!読めば読むほど発見があり、味がある漫画です。

私はこの記事を書くにあたり、何回か読み直しましたが、何回読んでも面白い、というか主人公の心情が伝わってきて泣けました。
何回読んでも面白い漫画って、あまり多くないと思うので、おすすめしたい作品の一つです。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!